スイートルームで味わう極楽な露天風呂

 とにかく私が大好きになった檜葉(ヒバ)風呂は、スイートルーム(103平米)、ジュニアスイートルーム(81平米)にももちろん完備。しかも開放感抜群の露天風呂として!! 今回、特別にジュニアスイートルームを見学させてもらいました。

ジュニアスイートルームにはキングサイズのベッド2台と奥の畳に布団を敷いて4名までの滞在が可能。また、独立した書斎室があり、幅広い利用者に対応できる客室です。

 ジュニアスイートルームの露天風呂は、京都タワーや東本願寺を借景。夜にはライトアップされた京都タワーがぼんやり浮かび、昼間とはまた違った優美な気分にひたれます。最大4名まで宿泊することができるので、気のおけない友人たちと絶景を眺めながら露天風呂に浸かるというのも盛り上がりそう!

大人2人が余裕で入れる大きさ。内風呂も完備されているのですが、この絶景は見逃せません! スイートルーム以外にも南側の客室に滞在すれば京都タワーを見ることができます。
京都市では歴史的景観を守る条例として寺院仏閣の周りには高層建物の建築ができない決まりがあり、東本願寺の隣に位置するカンラは京都タワーまで景観を遮るものがないのです。

 さらに、客室へのアプローチも優しい照明が足元を照らす、静かな街角のような雰囲気。所々にあしらわれた坪庭と各ドアの前の格子戸は、情緒ある京都の街角を思わせるつくりで、どこか懐かしく、歩いているだけでまるでいつもの家路についているような気分になりました。

採光や通風、鑑賞や癒しを目的とした坪庭は、間口が狭く奥行きの深い京町家が起源とも言われています。
京都の町家の特徴は、外壁に「格子」が使われていること。客室の入り口にも格子戸があり、ガラガラと格子戸を引くときには「ただいま~」とつい心のなかでつぶやいてしまいそう。

2017.02.17(金)
文・撮影=府川エリコ