素材と味にこだわり抜いた機内食

左がファーストクラス、右がビジネスクラスの前菜。ファーストクラスにはナッツにアミューズが添えられ、スープ(今回のサンプルメニューではロブスタービスク)が付くほか、アペタイザーの、海老のグリルカラメライズドパイナップル、サフラン風味のクレームフレーシュの海老が1本多いなどの差別化をしている。

 睡眠の次に重要とされるのは食事。新ビジネスクラス「ユナイテッド・ポラリス」では、「Farm to Table」のコンセプトのもとに、機内食としては初めて、機内食工場に隣接する地元農家の食材を使用している。新鮮でクオリティの高い千葉県の有機栽培農家の野菜だ。牛肉など、肉類も可能な限り有機飼育のものを使用している。

メインディッシュの一例。鶏肉の炙り焼きセサミジンジャーソース、コリアンダーライス、パクチョイ。

 調理の過程で保存料などは使わず、新鮮な食材を新鮮なうちに機内へ、というコンセプトだ。季節感、地域色を意識したメニューにこだわり、日本発便にはメインの魚の数を増やすなど、きめ細かい調整も欠かさない。

左:塩・コショウの容器がユナイテッド航空のロゴの形をしていてかわいい。
右:トレーにセッティングされたワイン。全種類をテイスティングすることができる。

 食器類も全て刷新し、食欲をそそるデザインとなった。塩・コショウの容器や、ボウル、目の前で盛りつけてくれる特製アイスクリームサンデーの容器などは、ユナイテッド航空のロゴと同じ柄があしらわれていて楽しい。

 ワインは、白3種類、赤3種類があり、全てを楽しむことができるテイスティングセットを用意してくれる。「ユナイテッド・ポラリス」ではワイン選びに迷う必要はない。全種類テイスティングすればいいのだから。

鮭の西京焼きは、機内食工場ではこのような状態にパッキングして機内に運ばれる。機内でCAさんが盛りつける。
こちらは到着前の軽食。左はキッシュ、右端が盛りつけられた鮭の西京焼き。

 ファーストクラスも基本的には同じメニューだが、食事の最初にアミューズやスープが付き、シャンパンやワインの種類が変わる。つまり、ファーストクラスと同じメニューをビジネスクラスで楽しむことができるということなのだ。

 順次導入される新機材にはファーストクラスの設定がなくなり、今後はユナイテッド・ポラリスとユナイテッド・エコノミーの2クラスに統一される予定だ。

ユナイテッド航空
http://united.com/

2016.12.29(木)
文・撮影=たかせ藍沙