星のや富士 (前篇)

 日本の地方の魅力を掘り起こし、プロデュースすることで日本の観光に一石を投じてきた星野リゾート。その各施設を訪れ、地方らしい遊び方、旅の仕方を再発見していこうというシリーズが「日本を遊ぼう!」。今回は、誰もが自然を楽しめるグランピングを提供する「星のや富士」で、冬のグランピング旅を楽しみます。

グランピングに必要なものが揃うから楽!

空気の澄んだ冬空に瞬く星を楽しむ冬限定のアクティビティ「星降る森の空中テント」。

 新しいアウトドアのスタイルとして注目のグランピングは、グラマラス(glamorous)とキャンピング(camping)を合わせた造語。

 直訳するなら贅沢で魅力的なキャンピングといったところだが、河口湖から車で約18分の「星のや富士」が提供するグランピングは、キャンピングの用意やら知識やらがなく、手ぶらで行っても誰もが自然の中でアウトドアを味わうことができる。

レセプションの壁一面を飾るリュックサックは、どれにしようか迷ってしまう。

 その「星のや富士」のグランピングへの入り口は、敷地の裾野にあるレセプション。ここで壁一面に飾られたリュックサックの中から好きなものを選び、グランピングアイテムを入れてもらう。

リュックサックの中には、アウトドアで使いそうないろいろなものが。

 中身は、エリアマップ、オリジナルのウォーターボトル、マット&ピロー、ダウンブランケット、双眼鏡、ヘッドランプにおやつ(森のビスコッティ)といった、グランピングの最中にあれば便利な、いわば七つ道具のようなもの。

左:「こちらにどうぞ」とご案内。
右:レセプションから登る急な坂は、ジープで運んでくれる。

 ここから、専用のジープに乗り換えて、キャビンという客室の棟が並ぶエリアにある待合まで坂道を駆け上がって行く。すでにそこはもう森の中だが、グランピングのメインステージであるクラウドテラスは、まだまだ上にある。

2016.12.24(土)
文=小野アムスデン道子
撮影=鈴木七絵