古民家や廃校になった学校がアートの舞台に

人が住みはじめて800年になるという赤倉集落にある旧赤倉小学校。

 「大地の芸術祭」のコンセプトのひとつが「空家・廃校プロジェクト」。過疎化が進む山間の集落に点在する空家や、人口減少によって廃校になった学校を再利用し、アートの一部として楽しめるというものです。

お手洗いのサインがキュート。

 2016年夏のツアーでは、屋内外含めて1日に6つのアートスポットを巡り、ランチはアート作品でもあるかやぶき屋根の古民家で。さらに宿泊オプションを選んだ場合には、舞台鑑賞と温泉、さらには小学校を再生した「三省ハウス」に宿泊することもできます。翌日は最寄り駅の「まつだい駅」までの送迎のみで、あとはお好きにどうぞというスタイルも自由でいい!

ナウィン・ラワンチャイクン+ナウィンプロダクション「赤倉の学堂」(2015年)。旧赤倉小学校の運動場に展示。赤倉集落の人たちが描かれています。
作品を見学していたら、赤倉小学校を卒業したという集落のおじいちゃんと出会いました。向こうに見えるのはかつてのプール。

 小学校を卒業してウン十年……。実際に使われていた小学校の教室に入ると、背の低い黒板、小さなロッカーに机……すべてが小学生サイズで、なんだか自分がガリバーにでもなったような気分になりました。

 こちらはもうひとつ、旧真田小学校を舞台とした「鉢&田島征三 絵本と木の実の美術館」の、館内のひとコマ。

田島征三「鉢&田島征三 絵本と木の実の美術館」(2009年)。
「鉢&田島征三 絵本と木の実の美術館」館内の掲示板。「雪に負けずにスキーですべる」という目標は、豪雪地帯ならでは!

2016.09.28(水)
文・撮影=CREA WEB編集室