チョン・ウソンが「最初は引き受けるか躊躇した」理由
――では、チョン・ウソンさんに質問です。11月に香港で行われたディズニープラス・オリジナル・プレビュー2025に登壇された時、ウソンさんがこの検事チャン・ゴニョンという役は「自分には合わないだろうから、もっと覇気がある人が演じた方が良いのではないかと思い、最初は引き受けるか躊躇した」というようにおっしゃっていましたよね。それについてもう少し詳しく教えてくださいますか?
チョン・ウソン 実際、私がウ・ミンホ監督から最初にいただいたシナリオを読んだ時には、ペク・ギテとチャン・ゴニョンが同年代のように思えたんです*。それで私は監督に、「どうしてこのシナリオを私に渡したんですか?」と尋ねたんです。(*筆者注:1982年生まれのヒョンビンと、1973年生まれのチョン・ウソンの実年齢は9歳違う)
あえて私をゴニョン役にキャスティングをすることで、すでに完成度の高い話の軸がぶれてしまうのではないか。その軸を正すにはまた新たな燃料が必要になってしまうのではないか、というようなことを質問したんです。
元々はエリートだった検事チャン・ゴニョンは、本当に頑固な人物なんですね。すごく生き方に一本筋が通っているというか。優秀だけれど昇進にはあんまり興味がなく現場主義で、頑固一徹に我が道を進むという感じの人なんです。
でも彼には色々あって、方向転換をしたという過去がある。なんというか人生にレイヤーがあるというか、デコボコがある人物なんです。私が演じることで、ゴニョンをただエネルギッシュなだけの人物ではないというように、ゴニョンに少し変化を加えて表現できるかもしれないと思い、お引き受けしました。
――なるほど。試写で観た1話目にはゴニョンは少ししか出てこなかったので、どんな人かまだわかりませんでした。
チョン・ウソン 私は第1話にはほとんど出番がなかったので、2話目以降をご覧いただければ、お気づきになると思いますよ。










