数日後にエレベーターで……

 数日後。

 仕事から帰ってきたAさんがマンションのエレベーターに乗り込み、自宅の5階のボタンを押して顔を上げた時、閉まり始めていたドアの向こうからお隣さんが乗り込もうとしたのが目に入りました。

 慌てて“開く”ボタンを押したそうですが、間に合わずにドアは閉まりました。

「その時さ、すごいショック受けたような目でこっちを見ていたんだよ」

 仕方なかったとはいえ、女性の眼差しに罪悪感を覚えたAさんは、また顔を合わせた時にでも一言謝っておこう、そう心に留めました。

 しかし、事態はその日の夜に急変したのです。

 カチャ、ガチャン。

 ペタッ、ペタッ、ペタッ。

 23時を過ぎた頃。リビングでウトウトしながらテレビを見ていたAさんは、外廊下の物音で目を覚ましました。

 お隣さんだろうけど、こんな時間に外出なんて珍しいな――そう思った時でした。

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