自分の体を知ることが第一歩
――デリケートゾーンケアなどは何歳くらいから意識をするといいのでしょう?
髙橋 デリケートゾーンのケアというよりは、物心がつく3、4歳くらいからまずプライベートゾーンの大切さ、そしてお手入れを教える必要があると私は考えています。性的なこととは別として、子供が触ることは人間の本能としてあるんですが、「けがらわしい部分ではない」と認識させるのがいいと思います。
近藤 今のお話で思い出したんですが、フィンランド出身のメンバーが小学生の時に、先生が「今日おうちに帰ったら、自分の体を知るために手鏡でおまたをのぞいてみてね」と話していた、と聞いて驚いたことがあります。日本ではなかなかないかな、と。
髙橋 学校でそう教えてくれるのはいいですね! 子供に伝えることに抵抗がある親もいるんですよ。産婦人科の診療においても、自分のデリケートゾーンに触るのがはばかられるし、構造を見たことがないという人がいます。
なので、「ここは赤ちゃんが出るところで、簡単に破れたりはしないんだよ」と子供に伝えること、そしてきちんと見て、触ってみることは大事だと思うんです。性と結びつけるのではなく、自分の体を知るということですから。そういう意味では、フェムケアへの関心が高まっているのはよいことだと思います。
CREA 2024年春号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

