今回のマクロビレシピに欠かせない食材はこれ!

醤油

マクロビオテック食材「醤油」の写真

 醤油は味噌と並ぶ日本の発酵食品です。天然醸造のものと混合醸造のものがあり、天然のものでは熟成に1年以上の時間がかかりますが、混合醸造のものは短期間で製品化するために風味に欠け、その分砂糖や人工甘味料、化学調味料などを添加して味を整えているものがほとんどです。天然醸造のものは醤油自体に旨みがあふれているうえ、胃腸を整える働きや防腐効果を持っています。値段は多少高くなりますが、中には原料となる大豆や麦を有機栽培に、使用する塩を自然塩にするなど商品づくりにこだわったものも出ているので、予算に合わせて是非本物の醤油を使うようにしてください。質の良い調味料を揃えることで料理の仕上がりが変わってきます。

海藻(板海苔)

 海藻は古くから食用とされてきた食材の一つです。貝塚から発見されているほか、701年に制定された「大宝律令」にも30種もの海藻が記載されており、古代から多くの種類が利用されていたことがうかがえます。マクロビ的には野菜と同様、海藻にも取り入れるのに適した季節があると考えられています。代表的な海藻で見ると、ワカメは春、海苔は夏、ヒジキは秋、昆布は冬、となります。とはいえ、現在手に入る海藻のほとんどは乾燥させたもので、一年中手に入る保存食品となっているため、季節をあまり気にせずに、むしろ日々海藻を意識して食事に取り入れることをおすすめします。海藻は野菜のようにビタミン類を多く含むほか、カルシウムと、カルシウムを骨に沈着させるのに必要なマグネシウムも含んでいるので、丈夫な骨作りをサポートし、骨粗鬆症予防に役立つ優秀な食材です。

 血液浄化作用にもすぐれているため、生理前や生理中の食事には特におすすめです。

中村恭子 (なかむら きょうこ)
地産地消料理研究家/健康管理士
クシマクロビオティックス・コンシェルジュ/食育アドバイザー
2011年東京都より長野県茅野市に移住。同年、自身のプロデュースするオールベジの焼き菓子を提供するCafe 楢 Oak(カフェオーク)をオープン。また地産の伝統野菜を紹介するイベントの企画・運営や、それらを使ったオールベジ料理・菓子のメニュー開発等を行う。東京・蓼科で月に一度オールベジ料理を食べて学ぶ料理教室を主催。
ブログ(毎週水曜日更新) http://www.cafe-oak.net
※カフェの営業はゴールデンウィーク・夏季シーズンのみ
Facebook https://www.facebook.com/kyoko.nakamura.18

撮影/秋元良平 http://ryohei-akimoto.jp

 

 

 

Column

自分にも地球にも優しい
「週1回ベジ食」のすすめ

週に1回、お肉を控えて野菜を中心にした食事をする「週1回ベジ食」はじめませんか? 「週1回ベジ食」は、体に優しいのはもちろん、肉食をやめることで地球温暖化の原因のひとつと言われる無理な畜産の抑制にもつながる、地球にも優しい食スタイル。自分と地球をいたわる、ヘルシーなだけでなくちゃんとおいしい「週1回ベジ食」レシピをご紹介します。

2015.08.01(土)
文=中村恭子
撮影=秋元良平