穀物や野菜を中心とした食事法、マクロビオティック。この連載では旬の食材を使った簡単マクロビレシピを紹介します。オールベジとは思えないしっかりしたおいしさと食べごたえは、週末のブランチや友人の集まるパーティレシピにもぴったり。ストイックになりすぎない「ゆるマクロビ」をはじめましょう。
「枝豆」のおもてなし小鉢
夏の定番、枝豆の塩茹でと栄養満点の山芋をとろろにして、おしゃれなおもてなし向きの小鉢に仕立てます。枝豆はアルコールの分解を促進し、山芋には肝機能を向上させる働きがあると言われているため、お酒のお供にもぴったりです。
栄養面でも申し分なく、「畑の肉」とよばれる大豆同様に、良質なたんぱく質をたっぷり含む枝豆。これに滋養強壮効果で知られる山芋が合わさることで、夏を乗り切る丈夫な体作りに役立ちます。
今回は白い山芋と二層になるように、寒天を使った醤油のジュレと組み合わせました。ガラスの器で見た目にも涼しく、食欲のない日にも食べやすいうえに、しっかり栄養をとることができるうれしい一品です。暑い夏の夜、ビールのお供に、ひと手間加えた枝豆レシピ、ぜひお試しになってくださいね。
【旬の食材】枝豆
「枝豆」は大豆の未熟果で中国が原産の食材です。大豆同様に、良質なたんぱく質を含み、更には大豆にはないビタミンCもたっぷり含んでいます。
他にも、葉酸を多く含んでいるため、体の成長促進、貧血の予防などに効果があります。また豊富なビタミン類とタンパク質成分のアミノ酸メチオニンがアルコールの分解を促すので、ビールのお供の枝豆は、おつまみとして最適な食材なのです。
マクロビ的には陰性(体を冷やす)食材に分類されるので、心配な方は極陽(強い陽性で体を温める)の塩と組み合わせて食べるのがおすすめ。つまり塩ゆでした枝豆は、陰陽のバランスからみても理にかなった食べ方です。
枝から切り離すと一気に鮮度が落ちるので、枝付きのものを購入して、できるだけ早く調理しましょう。
2015.08.13(木)
文=中村恭子
撮影=秋元良平