穀物や野菜を中心とした食事法、マクロビオティック。この連載では旬の食材を使った簡単マクロビレシピを紹介します。オールベジとは思えないしっかりしたおいしさと食べごたえは、週末のブランチや友人の集まるパーティレシピにもぴったり。ストイックになりすぎない「ゆるマクロビ」をはじめましょう。

「菜の花」の揚げ出し豆腐

 美肌効果抜群の食材「菜の花」を使って、和食の定番揚げ出し豆腐を作ります。

 菜の花に含まれる豊富なビタミンCを無駄なく取りいれるために、茹でた後は水にさらしません。そうすることで水溶性のビタミンCの流失を防ぐことができる他、旨みも逃さずおいしく仕上がります。

 また、本来、揚げ出し豆腐を作る際には硬めの木綿豆腐を用いるか、しっかり水切りをして硬くしたものを使います。今回は水切りをせずに柔らかい豆腐を使うので、口当たりがクリーミーで上品に、ひと味もふた味も違う仕上がりが楽しめます。

 柔らかいお豆腐を使う時のポイントは衣の配合とつけ方にあります。色々な硬さの豆腐で好みのものを使ってみてくださいね。

【旬の食材】菜の花

「菜の花」は寒い冬から早春にかけて旬を迎える緑黄色野菜で、ビタミンCの含有量は野菜の中でもトップクラスです。

 マクロビ的には辛みに分類される食材で、肺や大腸を労わると考えられています。肺や大腸が不調であると咳や痰といった症状や便秘や下痢を起こしやすくなるほか、肌の張りが低下、小鼻の脇が黒ずみ、頬の毛穴が開くといった美容トラブルまで出てきてしまいます。豊富に含むビタミンCの美肌効果と併せてみると、菜の花は肌トラブル全般に効く頼もしい食材です。

 その効果を最大限に取り入れるための調理のポイントは、ビタミンCの流失を防ぐこと! 食材の栄養素を無駄なく取りいれ、おいしく食べて、体の中からのスキンケアに役立ててくださいね。

2015.03.13(金)
文=中村恭子
撮影=秋元良平