LOVE:ポークソテー
甘辛いたれとむっちりお肉が、白いごはんとベストマッチ
浅草|ヨシカミ
ここ2週間、甘いものの取材が延々と続いていた。朝から夕方まで、パフェ、チョコレート、ケーキ、アイスクリーム、かき氷にホットケーキ……。バラエティ豊かなスイーツなので飽きることはないけれど、体内に砂糖がみっちり充満している。
お腹もかなりいっぱいな状態が続いているが、ふとした空き時間にカメラマンさんと「なにかしょっぱいものを食べよう!!」ということになった。
場所は浅草。幼少の頃から浅草といったら洋食の「ヨシカミ」。ということで、しょっぱいものに飢えた我々は老舗洋食店に駆け込んだ。おなじみ「うますぎて申し訳ないス!」の看板に、「食べ過ぎたあとで申し訳ないス!」というなかなかの満腹状態であるが……。
さて、洋食屋さんというのは、なにを食べるかどうにも迷いがちである。ハンバーグも食べたいけど、オムライスもいいし、シチュー関係にも惹かれる。しかし、いつもは忘れがちなのだが、どこの店でも「なにこれおいしい!」となる打率の高さは「ポークソテー」かも!? と、この日閃いた。なにしろ私の目当ては白いごはんをおいしく食べることで、ポークソテーは甘辛いたれが絡まっていることが多く、実は洋食のなかでは1、2を争うごはんの友ではないかと思うのだ。
もうひとつ、甘いものを食べ過ぎているので、糖質の代謝に欠かせないビタミンB1を摂りたい! というのもある。最近は疲れたときにも豚肉をにんにく味に調理して食べるなど、とかくビタミンB1に頼って生きている私。プラシーボ効果かもしれないけれど、疲れが取れるし、なにしろおいしい。
というわけで、多くの人がその日まだ限定数に達していなかった名物のハヤシライスを食べている中、ポークソテーを注文。スープとサラダがついてくるランチのセットにしたので、まったりとおいしいコーンスープからスタート。昔ながらのトロトロとしたコーンスープに洋食気分が盛り上がる! 甘いもので疲れた胃を沈静してくれるようだ。
サラダもまた、いい。久しぶりに食べるホワイトアスパラガスの水煮、シャキシャキのレタス、そして酸っぱめのドレッシングがしみる~。徐々に舌がリセットされてく!
2015.07.08(水)
文・撮影=北條芽以