年齢を重ねたことで変化したモノ選び
梨花さんがプライベートでハイブランドを着るようになったのは、40歳前後になってからだとか。
「年齢を重ねたことで人間的なタフさが身に付いたのか、ハイブランドの服を着ても気持ちが負けなくなったんでしょうね。それでも、多くは持っていないですよ。ただ、ジュエリーは上質なものを付けるようにしています。年齢とともに出る手のシワを“大人の風味”としてどう素敵に見せるかを考えたとき、本物のジュエリーの存在感がちょうどいいバランスだった。『私は今のままでいいんだ』と思わせてくれるんです。若いときのツルツルの手なら、オモチャの指輪でもかわいいんですけどね」
また、ショップ「MAISON DE REEFUR」のディレクターである梨花さんにとって、お買い物は仕事の一部でもある。
「『リーファー』のリサーチとしてのお店めぐりは、自分の中にある漠然としたイメージを具現化していく作業。いろいろな服、小物、お店のインテリアなどに触れて感じたことから、『今、私はこんな気分なんだ』というのが見えてくる。トレンドより自分の感覚に忠実でいることが大切だと感じていて、そうすることでブレずに商品開発やセレクトを進めていけるんです」
◆ Leather Tassel Wallet
小物は“愛嬌のあるデザイン”を
大ぶりのタッセル付きのミニウォレット。「服装はシンプルシックにまとめたとしても、バッグの中に愛嬌のある小物があふれていると楽しくなります」。
2015.04.29(水)
text=Natsuko Umezaki
photographs=Akinori Ito(aosora/portrait)、ToMoaki Okuyama(still life)