ペルヘンティアン島へたどり着くまでには難関が待つ

ペルヘンティアン・ブサールのウミガメの産卵場所。海の色がまるでネオンブルーのよう。

 そんなペルヘンティアン島は、11~3月がオフシーズン。海が荒れて、船で渡れなくなる日もあり、宿によってはクローズします。そんなふうに旅シーズンが限定されていることから、穴場感を感じるのかもしれません。けれど、なぜかペルヘンティアン島は近隣のレダン島やランテンガ島より強く穴場感を受けるのです。そう感じる理由は、アクセスのハードルの高さかもしれません。

面倒なアプローチを経てたどりつくペルヘンティアン島。その分、美しく感じるのかもしれません。

 ぺルヘンティアン・アイランド・リゾートに滞在したので、ホテルのボート送迎があったのですが、それ以外でマレー半島のクアラ・ブスッからペルヘンティアン島へ渡る場合、決まったボートスケジュールがないらしいのです。島へ渡りたい人が集まった時が、ボートの出航時刻。しかも島を紹介するウェブサイトには「ボートに乗れなくても心配ご無用。クアラ・ブスッ周辺にはたくさんのゲストハウスやホテルがありますから」と。え!? 乗れずに渡れないこともある?

リゾートで見かけたオオトカゲ。このあと池に入って逃げていってしまいました。リゾートでは木々の梢をリスが駆け抜けたり、野生の動物たちの暮らしがすぐそばに。

 ペルヘンティアン島へ行くには、日程的にも心理的にも、ゆとりが必要そう。それが、この島を超がつくほど穴場だと感じさせる一因なのかもしれませんね。

ペルヘンティアン島
●アクセス クアラルンプールから国内線でクアラトレンガヌへ約50分。陸路1時間移動し、クアラ・ブスッへ。そこからスピードボートで約30分
●おすすめステイ先 ペルヘンティアン・アイランド・リゾート
URL http://www.perhentianislandresort.net/

古関千恵子 (こせき ちえこ)
リゾートやダイビング、エコなど海にまつわる出来事にフォーカスしたビーチライター。“仕事でビーチへ、締め切り明けもビーチへ”をループすること1/5世紀あまり。世界各国のビーチを紹介する「世界のビーチガイド」で、日々ニュースを発信中。
「世界のビーチガイド」 http://www.world-beach-guide.com/

Column

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2015.02.28(土)
文・撮影=古関千恵子