紅茶と料理との華麗なるマリアージュ

左:シャングリ・ラ ホテル 東京総料理長のアンドレア・フェレーロ氏。ミラノのブルガリホテルのエグゼクティブ・シェフを経て、今年秋から現在の役職に。
右:思いの外暖かかったセミナー当日。アイスティーベースのカクテルはありがたい配慮。

 次なるお楽しみは、紅茶とペアリングされた料理でのランチタイム。会場となったシャングリ・ラ ホテル 東京の総料理長は、「ディルマ」が過去主催した“紅茶と料理”のイベントにも参画したシェフ。ちょうど来日時期と重なって、総料理長自ら考案の至高のメニューが3品披露された。

前菜のフォアグラのテリーヌは、やはり珍しいザ・ファースト・セイロン・スーチョンティーを使ったもの。デザートのような華やかな一皿。

 食前、紅茶カクテルで喉を潤し、前菜に突入。スモークフォアグラのテリーヌに、柿とスーチョンティーのマリネ、ダークチョコレート添え。紅茶でスモークしたフォアグラの濃厚な味。スリランカではじめて生まれたスーチョンティーは、発酵後、スリランカ特産のシナモンでスモークしたお茶で、本場中国のラプサンでは、松の木でスモークするものという。

メインの鴨肉のローストは柔らかくも歯ごたえがあり、そしてほのかに香るシーズナル・フラッシュティー。

 メインディッシュは鴨肉のロースト。ウバ・ハイランズ農園の希少なシーズナル・フラッシュティーが香るコンソメに、リンゴのキャラメリーゼとアンディーブ、コーンスプラウトを添えて。この料理にはもちろん、ウバのシーズナル・フラッシュが合わせられた。

今年最高の出来映えというウバ・ハイランズ農園のシーズナル・フラッシュ。濃い水色とは裏腹に、とても爽やか軽快な味だ。

2014.12.09(火)
文・撮影=大沢さつき