カントリー・ミュージックの殿堂では、誰もが乗り乗りになる

かつてここから放送された番組にはジョニー・キャッシュやグレン・キャンベル、そしてエルヴィス・プレスリーら数多くの著名ミュージシャンが出演した。

 カントリー・ミュージックをアメリカ中に広めたともいえるラジオ番組「グランド・オール・オプリ」の公開録画をしていた「ライマン公会堂」があるのもここナッシュビル。1974年に番組収録は郊外の「グランド・オール・オプリ・ハウス」に場所を移したが、今も残るこの古い劇場ではライブが行われていて、エルヴィス・コステロなども登場する。なんとスタジオで個人の録音もしてくれるそう。さすがに音楽を生み出していく土地柄だ。

個人でこの公会堂のスタジオで録音をすることも可能。

Ryman Auditorium(ライマン公会堂)
所在地 116 5th Ave. N., Nashville, TN 37219
電話番号 +1-615-889-3060
URL http://ryman.com/

左:チョリソーやオクラが入るところが南部らしいザ・ファーム・ハウスのエビ料理。
右:根菜のサラダの盛りつけの美しさ、野菜の味の濃さや歯触り、肉料理だけでなく素材にこだわった野菜料理もなかなかのもの。

 南部料理のキャットフィッシュ(なまず)ソテーや、オクラやバターコーンにチョリソーを加えたエビ料理がおいしい「ザ・ファーム・ハウス」は、南部らしいメニューと共に、根菜類のソテーが盛りつけも味も素晴らしく、こんなに洗練された野菜料理もあるのかと驚かされた。

The Farm House(ザ・ファーム・ハウス)
所在地 210 Almond St., Nashville, TN 37201
電話番号 +1-615-522-0688
URL http://thefarmhousetn.com/

カントリー・ミュージックの名門ホール。新人から古参まで実力派が次々に登場。

 音楽の街ナッシュビルの締めくくりは、カントリー・ミュージックでは最も有名なホール「グランド・オール・オプリ・ハウス」でのライブで。毎週土曜の公開ライブ放送は1925年から続く、アメリカ最古の番組だ。バンジョーやギター、掛け声の合いの手、伸びやかなカントリーのメロディーは、文句無しに誰もが乗り乗りになる。ライブの後に、料金は別だが、楽屋などの歴史を感じさせるカントリーの殿堂の裏側を、解説つきで案内してくれるバックステージツアーもある。

左:観客の手拍子で乗り乗りのフォーク・ダンスのパフォーマンス。
右:カントリーシャツにサボテンのネクタイが生かす出演者。

Grand Ole Opry House(グランド・オール・オプリ・ハウス)
所在地 2804 Opryland Drive Nashville, TN 37214
電話番号 +1-615-871-6604
URL http://www.opry.com/

 今回の肉食の旅、最後を締めくくるのはテネシー州のメンフィス。さらにディープな味わいが待っていそうだ。

【取材協力】
ナッシュビル観光局

URL http://www.visitmusiccity.com/
ミシシッピ・リバー・カントリーUSA 日本事務所
URL http://www.mrcusa.jp/

小野アムスデン道子 (おの アムスデン みちこ)
ロンリープラネット日本語版の立ち上げより編集に携わったことから、ローカルグルメや非日常の体験などこだわりのある旅の楽しみ方を発信するトラベル・ ジャーナリストへ。エアライン機内誌、新聞、ウェブサイトなどへの寄稿や旅番組のコメンテーター、講演などを通して、次なる旅先の提案をしている。
Twitter https://twitter.com/ono_travel

 

2014.10.26(日)
文・撮影=小野アムスデン道子