アメリカの多様な食文化のなかで、美味肉食で知られる中南部の州であるミズーリ、ケンタッキー、テネシーの3州を巡る旅。肉食グルメとその文化を探る連載の第5回は、いよいよ独特な南部料理とアメリカの心の音楽カントリーを味わいにテネシー州へ。

やはりここでも朝から肉! 食べられてしまうから不思議

朝から店内には音楽が満ちている。それも自然なナッシュビル。

 到着したとたん、土曜日だったせいもあるが、昼間にもかかわらず街角のあちこちのカフェやレストランからカントリーやブルースが流れてくることに驚かされたテネシー州のナッシュビル。まさにカントリーの聖地に来たのが実感できる。ここでの朝ごはんは、昨晩にも試したフライドチキン・ワッフルやガンボ(オクラ)のスープ。ガンボ・スープにはソーセージが入り、スープというよりハッシュド・ブラウンのシチューのよう。その名も“南部”の人気店「ザ・サザン」は、朝から肉をガッツリ食べる人でいっぱいだった。

これぞアメリカ南部なフライドチキン・ワッフル。
音楽、カントリーブーツやハット、活気のある街に並ぶ店。

The Southern(ザ・サザン)
所在地 150 3rd Ave. S., #110, Nashville, TN 37201
電話番号 +1-615-724-1762
URL http://thesouthernnashville.com/

カントリー・ミュージック殿堂博物館の館内は広く、見応えがある。

 ナッシュビルに来たら、見逃せないのは「カントリー・ミュージック殿堂博物館」。起源ともいえる民俗的なフォークロアからカントリー・ミュージックへの移行、そしてラジオで一気に広まり、エルヴィス・プレスリーが登場、ロカビリーやロックにも形を変えていく歴史がビジュアルも多用して分かりやすく展示されている。どこか懐かしく、心に響くカントリー・ミュージックは今でもアメリカ人の心の音楽だという気がする。

左:一世を風靡したカントリー・ミュージシャンを偲ぶ品々。
右:なかにはこんなど派手な車も。
市内を走るバスにもドリー・パートンがこんなに大きく登場。

Country Music Hall of Fame and Museum(カントリー・ミュージック殿堂博物館)
所在地 222 5th Ave. S., Nashville, TN 37203
電話番号 +1-615-416-2001
URL http://countrymusichalloffame.org/

空席待ちの人が並ぶ人気店のフライドチキン。

 昼はいかにもローカルダイナーといった雰囲気のフライドチキンの専門店「ハッティ・ビーズ」へ。揚げたてのうま辛フライドチキンが、赤と白のチェックの紙にのせて出される。付け合わせは、マカロニ・アンド・チーズとコールスロー、それにフライドポテト。ボリュームいっぱいだが、スパイシーなチキンにちょっと甘酸っぱいコールスローがバランスをとって、完食できてしまう。

Hattie B's(ハッティ・ビーズ)
所在地 112 19th Ave. S., Nashville, TN 37203
電話番号 +1-615-678-4794
URL http://www.hattieb.com/

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2014.10.26(日)
文・撮影=小野アムスデン道子