シム・ウンギョンは韓国版「のだめ」主演が決定

プチョン(富川)市庁舎のロビーには、イ・ジュンギ、ハ・ジウォン、ペ・ドゥナら、歴代の映画祭広報大使のパネルがずらり。

 2014年7月に行われた、第18回プチョン国際ファンタスティック映画祭(略称PiFan)。韓国では釜山国際映画祭に次ぐ大きな映画祭であり、ファンタスティック映画祭(ジャンル映画、娯楽映画を中心にした映画祭)としては世界最大級のイベントで、例年日本からも多くの作品が出品されている。

メイン会場の一つ、プチョン市庁舎。ソウル市中心部とは地下鉄7号線で直結しており、アクセスも良好。

 昨年は日本から草なぎ剛、松田龍平、宮藤官九郎らが参加して多いに盛り上がったが、今年は春に起きたセウォル号の沈没事故を受けて、海外からのスター招聘もあまりせず派手な演出も抑え気味で、国内のスターがメインのイベントとなった。韓国ではこの事故がさまざまな場面に大きな影を落としているのだ。

シム・ウンギョンは「のだめカンタービレ」の韓国版「ネイルもカンタービレ」で“のだめ”にあたるヒロイン、ネイルを演じる。

 とはいえ、映画祭はやっぱりお祭り。盛り上げるため毎年、注目の若手が映画祭の広報大使PiFanレディ(またはPiFanガイ)に任命されるが、今年その大役を務めたのは、シム・ウンギョン。ヒット作『サニー 永遠の仲間たち』、『王になった男』で注目を集め、『怪しい彼女』では突然20歳に若返る老女を演じて、演技派として大きく脚光を浴びた。さらに10月から放送開始の韓国版ドラマ「のだめカンタービレ」では、のだめを演じることも決まっており(少女時代のユナとの“のだめ”役争奪戦は、韓国でかなりの話題に)、スター街道を邁進中のいま最も旬の女優なのだ。

 さらにウンギョンは広報大使だけでなく、俳優キム・ウビンと共に、ファンタジア・アワードも受賞。これはプチョン市民の一般投票により、いま一番会いたいスターに贈られる賞で、若手スター二人の登場に、特に高校生たちから大きな歓声がわいていた。

2014.10.02(木)
文・撮影=石津文子