ソウル、釜山、その他の地方から52店を紹介
昨年から今年にかけ、BS-TBSで放送中の「おんな酒場放浪記」が密かな人気を博すなど、主に下町にたたずむ居酒屋や大衆酒場のディープな魅力に目を向ける若い女性が急増している。
そんな渋い趣味を持つ読者におすすめしたい一冊が登場した。タイトルは『韓国酒場紀行 ソウル、釜山、地方 消えゆく庶民のオアシスを求めて』。
本書は、ソウルから30軒、釜山から9軒、その他の地方から13軒の趣深い大衆酒場を紹介している。
著者の鄭銀淑(チョン・ウンスク)さんは、1967年に韓国の江原道で生まれた女性。日本留学を経て、現在、ソウルにて執筆、翻訳、取材コーディネートといった分野で活躍している。これまでに上梓した著書は、『マッコルリの旅』『韓国・下町人情紀行』『韓国の人情食堂』など。韓国の酒場とそこにあふれる情を語らせたら右に出る者はない。
美男美女が登場する韓流ドラマやKポップ、デジタル家電メーカーなどばかりがクローズアップされる最近の韓国だが、実は、近代化が進み始めたのは1970年代のこと。そのため、韓国庶民の生活が豊かになったのは90年代を迎えてからだと著者は指摘する。
2013.02.21(木)