毎年秋の恒例行事となっている、Appleのスマホ「iPhone」シリーズの新製品の発売ですが、近年はほぼ同じタイミングでGoogleのスマホ「Google Pixel」シリーズも新モデルを投入するようになり、それぞれを比較するのが恒例行事となりつつあります。

 今回はそうした趣旨で両製品のフラッグシップモデル、すなわち「iPhone 17 Pro Max」と「Google Pixel 10 Pro XL」を比較していきます。スマホとしては両者ともに成熟しきった状況にあり、進化の方向性がやや独自性を帯びつつあります。実機で比べなければ分からない点を中心に、特徴を見ていきましょう。

それぞれフラッグシップモデルらしく機能が充実

 まずは簡単に両製品の特徴を見ていきましょう。

 AppleのiPhone 17 Pro Maxは、新登場したiPhone 17シリーズのフラッグシップモデルで、6.9型という大画面が特徴です。3つのカメラレンズを搭載するほか、従来より増量された12GBものメモリを搭載するなど、充実した機能が特徴です。

 例年と異なるのは、ほぼ同じ画面サイズでスペックを落とした「Plus」モデルがラインナップから省かれ、代わりに薄型軽量を前面に出した「iPhone Air」が追加されたことです。そのせいか本製品は、薄型軽量化にこだわったiPhone Airと比べると、性能と機能を重視した印象が強くなっています。特に重量については、過去の「Pro Max」シリーズの中でもっとも重い233グラムというヘビーさです。

 一方、Google Pixel 10 Pro XLは「Pixel 10」シリーズのフラッグシップモデルに当たります。このシリーズには折りたたみ式の「Google Pixel 10 Pro Fold」があるため、画面サイズは最大というわけではありませんが、縦長スマホ形状の中ではもっとも大きい6.8型です。メモリは16GBと大容量で、さらにカメラのレンズも3種類を搭載するなど、フラッグシップモデルにふさわしい仕様です。

 重量は232グラムと、前述のiPhoneと同等のヘビー級で、手に持つとずっしり感があります。ただし本製品の重量増は、背面にiPhoneの「MagSafe」と同等の磁力吸着機能が追加された影響が大きく、iPhoneの重量増に比べると納得味があります。

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