バッテリー駆動時間:iPhoneが圧勝、Pixelは怪しい挙動も?

 次にバッテリーについて見ていきましょう。

 iPhoneはバッテリー容量が4685mAhから5088mAhへと増加し、公称の駆動時間(ビデオ再生)は33時間から39時間へ伸びています。これは数年前のモデルと比べ、約2倍にもなる数値です。

 もっとも近年のスマホは生成AIがバックグラウンドで動作していることから、バッテリー容量の増加と相殺されて、実環境での駆動時間はそれほど伸びていない可能性もあります。バッテリー駆動時間が公称30時間とされるPixelと並べて実験してみましょう。

 実験方法は、明るさを最大、音声はオフの状態で「AbemaTV」アプリを連続再生し、バッテリーを使い切って自動的にシャットダウンされるまでの時間を比較する、というものです。今回は両製品の従来モデルである「iPhone 16 Pro Max」および「Google Pixel 9 Pro XL」も加えた4機種について、この実験を行いました。

 結論は、以下の通りでした。

モデル名 時間
iPhone 17 Pro Max 31時間56分
iPhone 16 Pro Max 30時間41分
Google Pixel 10 Pro XL 20時間5分 ※参考記録
Google Pixel 9 Pro XL 17時間52分

 
 長くても20時間程度のPixelに対して、iPhoneはいずれも30時間超えと、バッテリーの持ちのよさが一目瞭然です。従来モデルと比べて公称値ほど駆動時間が伸びているわけではありませんが、それでも4製品の中では最長で、ほとんど充電せずに長時間使えるスマホを探している人にとっては、またとない選択肢だと言えるでしょう。

 なお「※参考記録」としているのは、AbemaTVアプリでの動画再生が予期せず停止する症状がたびたび見られたためです。停止せずに再生できた時間から逆算したのが前述の値ですが、これまで同様のレビューをしていてこうした症状が起こったスマホはなく、気になるところです。この不安定さについては、のちほどあらためて述べます。

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