強いだけでは、なんの意味もない

「強いだけでは、なんの意味もないと思う。格闘技の強さっていうのは、普通に生きてる人からしたら、別に必要のないことじゃないですか。僕なぜか小学生の頃、漠然と『日本を、この世界を良くしたい』って思っていたんですよね。俺は格闘技界を、日本を良くするんだっていう根拠のない自信もあった。その延長に今があります」

 ただ強いアスリートには何の意味もない。強いだけでなく、夢や希望を与えられる存在になりたい。そのために那須川は格闘技を盛り上げ、テレビに出演し、自身の発言をまとめた名言集を刊行し、競技以外の活動にも精力的に取り組んできた。

「日本を良くしたいってのも別に政治的な意味じゃなくて。パワースポットみたいな存在でありたいんです。僕の発する言葉で誰かをポジティブに出来たらいいなって思うし、人を元気づけるようなことがしたい」

※那須川天心さんが「ボクシングは京都みたい」と考える理由や、ファンからの人生相談についてなど語った記事全文は『週刊文春WOMAN2025秋号』で読むことができます。

Tenshin Nasukawa
1998年千葉県生まれ。5歳で極真空手を始め、小学5年生でキックボクシングに転向。2014年RISEでバンタム級ランカーを58秒KOで下しプロデビューすると、2015年史上最年少でRISEバンタム級王座を獲得。格闘技戦績47戦全勝の成績を残し、23年ボクシングに転向。24年WBOアジア・パシフィック バンタム級王座獲得。プロボクシングでも未だ無敗。

※記事全文は『週刊文春WOMAN2025秋号』で読むことができます。

写真:平松市聖

2025.09.29(月)
文=大西展子、「週刊文春WOMAN」編集部