この記事の連載
蔦夜書店～怪異な夜～【前篇】
怪異な夜【後篇】
オカルトコレクター田中俊行さん、降臨！
イベントは3部構成で、第1部は、田中俊行さん、チビルマさん、夜馬裕さん3人のトークショーです。
田中 出入口の鍵はすべて閉めてもらったんで、皆さん朝まで出られませんよ。
夜馬裕 こんなにふかふかの絨毯の上で怪談するなんて、初めてです。
田中 何しろ日本一オシャレな書店ですから。日本一ってことは、世界一ってことです。
夜馬裕 じつはここ、2番目の妻が好きで（※夜馬裕さんは3回離婚されているそうです）。デートで訪れたこともあるんですよ。
チビルマ こういうオールナイトの怪談イベント中には、不思議なことが起こることもあるので楽しみですよね！
ダラダラとアイドリングトークを続ける年配2人を見かねて、軌道修正を試みる真面目なチビルマさん。3人の関係性が垣間見られてほっこりする我々。会場の空気がほぐれてきたところで、おもむろに怪談が始まりました。
田中さんは、友人・Apsu Shusei（アプスー シュウセイ／文様作家・怪談蒐集家）さんが、大阪のオシャレなバーで再会した友人が、そのときすでに亡くなっていたという話を。
夜馬裕さんは、幼少期に友だちと廃墟に行ったときの不思議な思い出や、新宿のバーで出会ったロリータおばさんの恐るべき異能について。チビルマさんは、霊能者に視てもらったときの話が印象的。三者三様の背後霊の話に笑いが起こることもたびたび。
語られる話は、身近な出来事に潜む異様さや、偶然のように見えて必然めいた出来事ばかり。詳細は控えますが、観客の反応を見ればその怖さは明らかでした。
2025.10.09(木)
文＝伊藤由起
写真＝志水 隆
