リブロ福生店 海老原眞紀さん
何年も前に職場の人達と交わしたミュージシャンや本や街の話。年代も違うし恋愛感情ではないけど、折に触れて思いだす会話の数々。それを大切にしているなんて誰にも言えないと思ってた。けど佐々木愛さんになら、そしてこの小説を面白いと思った人となら分かち合えると嬉しくなりました。
もっと佐々木愛さんの作品を読んでみたいと心から思います。
なんか登場人物みんなに声をかけたくなっちゃいました。

くまざわ書店調布店 山下真央さん
カラオケ店で起こる奇跡の物語。しかし奇跡といっても、ものすごく壮大で感動するような奇跡ではない。日常の中のちょっとした、でもやっぱり嬉しい奇跡。人生を大きく変えてくれるのではなく、すこし方向転換させてくれるような奇跡。
そんな奇跡の積み重ねで人々は前へ進んでいるのだと思いました。

文真堂書店ビバモール本庄店 山本智子さん
独立系カラオケ店「BIG NEKO」での人生悲喜交々。
地味なようでも、一人一人に歴史があり想いがある。
世の中捨てたもんじゃないな、と読後心が軽やかになりました!

匿名・書店員さん
どちらかといえば不器用な人達の、ひとりもがき苦しみながらも人生を歩き続ける姿に少し力を分けてもらった気がします。カラオケは苦手ですが、いつも心の中にカラオケボックスを。

紀伊國屋書店札幌本店 関咲蘭さん
私の中をあてもなくゆらゆらと漂う名前のない感情を、丁寧に掬い取ってくれました。
苦しくて泣き叫びたいようなとき、何も言わずにただそっと隣にいてくれる友だちみたいな作品でした。

正和堂書店 猪田みゆきさん
一つのカラオケ店に、何らかの縁を持ってしまった人々が、自分の過去や今にカラオケ店で向き合いながら、生きていく。
その日常の一場面を切り取ったような連作短編に、「別に凄くなくても毎日生きてれば凄い。だから、自分らしく行こう。たとえ平凡でも」とさり気なく伝えてもらった気がします。

じゃないほうの歌いかた

定価 1,980円(税込)
文藝春秋
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2025.09.20(土)