店舗全体がアート空間に! 台湾最旬スターバックス
台北101をはじめ、高層ビルがそびえ立つ信義都心エリア。7月25日には新たに商業施設「DREAM PLAZA」がオープンし、話題を集めています。なかでも台湾最大級の面積を誇る「スターバックス・リザーブ™ DREAM PLAZA 台北」は注目の存在です。

店内はいくつかのにエリアに分かれており、特に目を引くのは中央に設けられた階段式座席「山形客席區」。ここはコーヒー農園をイメージしたデザインが自慢。随所に置かれたグリーンは阿里山で生育する品種と同じで、低海抜、中海抜、高海抜のそれぞれの植物が見られます。
後方スクリーンには、店内の売り上げランキング上位商品のイメージカラーが映し出されます。抹茶ドリンクであれば緑色、ミルクドリンクであれば白色など「ホットな商品が何か」を視覚でキャッチできます。屋外の天気にも対応し、雨の日には雨粒が映し出されるとか。このユニークな映像は、台湾人クリエイターによってAI技術を駆使して制作された作品です。
そのほか、スターバックスが独自開発した最新エスプレッソマシーン「Oviso™」を設置した「スターバックス・リザーブ™・バー」や、創作コーヒーカクテルを楽しめる「ミクソロジー・バー」、上質な茶葉を取り揃えた「ティバーナ™・バー」、さらにコーヒー教室もあります。「ミクソロジー・バー」は24時間営業なので、夜遊びスポットにもおすすめです。

ベーカリーや「ティバーナ™・バー」では、台湾を代表するベーカリー「呉寶春」のパンやカリスマシェフであるアンドレ・チャン氏が監修した軽食、人気ブランド「法朋」の洋菓子などを選べます。台湾が誇る職人たちの味を楽しめるのも、ここの魅力です。

店内には国内外のアーティストによる作品が10あり、アートにどっぷりと浸れるのも特色。
入り口にあるのは、スターバックスのシンボルマークであるマーメイドのオブジェ「閃耀女神」。これはアメリカ人デザイナーがラフを描き、台湾人の彫金作家が制作したもの。手には梅の花を持ち、腰には柿があしらわれ、尾っぽは台湾固有種のヤマムスメをモチーフにしています。さりげなく郷土の要素が取り入れられているのが素敵ですね。

また、天井から吊るされたカラフルな網のようなオブジェ「四季舞動」は、環境にやさしい繊維で作られた作品。これは「コーヒーが高海抜で栽培されている」ことを表現しているとか。花蓮に暮らすアーティストの林介文さんが手がけた作品で、思わず見とれてしまう美しさです。

お店では「持続可能な経営」を理念に掲げ、スターバックスの「グリーナーストア」の認証も得ています。ベーカリーなどにある緑色のカウンターは3Dプリンターで作られたもので、再利用できる素材が用いられています。

圧巻なのは、奥の座席にある「TAIPEI」という文字を囲むように、世界各地から仕入れたコーヒー豆のカードが一面に貼られた壁。台北と世界のコーヒー文化がつながっていることを表しています。

さらに完全予約制ラウンジ「サイレンズ・ラウンジ」もあり、ランチやアフタヌーンティー、ディナーをコース形式で提供。ここの料理や洋菓子などもアンドレ・チャン氏が監修。値段はやや高めですが、台北101を眺めながらゆったりとした時間を過ごせます。

コーヒーをさまざまな手法で楽しめるDREAM PLAZA 台北店。ドリンク類やグッズ類は100種類以上あり、グッズコーナーにはマグカップからエコバッグ、Tシャツ、お菓子までバラエティに富んだ商品が揃っています。台北を訪れた際には、お見逃しなく。

2025.09.19(金)
文・撮影=片倉真理