子どもがいない人生を振り返った吉永小百合さん
ちなみに吉永さんは約10年前にも、子どもがいない生活を「平穏だった」と語っている。まさに折に触れ、その時代なりに、その年齢なりに、子どもを持たなかった理由を語ってきたのだ。

そして最近では、「映画は自分の子ども、そう思って一本一本大切にしていきたい」と語っている。そこでこんなふうに逆の発想を持つこともできるのではないかと思うようになる。「なるほど自分はこの役割のために産まなかったのだ」という理由を探していくという。
それこそ死ぬまでにそれを探し出したいと思っている。子どもがいようといまいと、人生後半は自分のための人生になる。その時はじめて、自分の役割が見えてくるのだろうから。そして“全ては意味のあること”なのだから。
齋藤 薫(さいとう・かおる)
女性誌編集者を経て美容ジャーナリスト/エッセイストに。女性誌において多数のエッセイ連載を持つほか、美容記事の企画、化粧品の開発・アドバイザーなど幅広く活躍。『“一生美人”力』(朝日新聞出版)、『なぜ、A型がいちばん美人なのか?』(マガジンハウス)など、著書多数。近著に『年齢革命 閉経からが人生だ!』(文藝春秋)がある。

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2025.09.11(木)
文=齋藤 薫