知って、着て、分かる。ネストローブの服が長く着られる理由
ネストローブ徳島工場で、服が生まれる過程を見学した山田さん。改めて袖を通したことで、ブランドの美意識が肌を通してより鮮明に感じられるようになったと振り返ります。
「たっぷりとゆとりを持たせたオーバーオールは、体の動きに合わせてふわりと揺れるのが素敵」
普段から、服を選ぶ際に気になるのは“いかに着心地がよいか”“生活に静かに溶け込むか”。
「普段はシンプルでカジュアルな服を選ぶことが多いです。今回のようにギャザーがきいた柔らかな印象のブラウスなどは新鮮でした。着てみると、どれも肌に馴染んで心地よく、長く身につけられるものだと感じました」
歴史を継承しつつ、現在の社会課題と向き合う
ネストローブのアップサイクルリノとは?

ネストローブは現在、深刻な問題となっている衣料ロスにも向き合います。ごみが出ない循環型のものづくりを目指すプロジェクト、アップサイクルリノ(UpcycleLino)では、日本の工場やメーカーとの協業により、製造の過程で出てしまう裁断くずを糸として再生し、新たな布地として生まれ変わらせています。
裁断くずを細かく砕いて綿に戻し、オーガニックのバージン綿と混合して紡ぐことで再び糸に。原料が不均一であることから節が出てしまいますが、優しい趣のあるテクスチャーに仕上がります。
再生した糸を使って仕上げられたヴィンテージのようなデニムや柔らかなチノなどは、ネストローブの服として、新たな命を吹き込まれます。循環するものづくりを通して、着る個人はもちろん、社会との良好な関係構築を目指しています。
リネンのブラウスを通じてきらりと肌に触れる、徳島の爽やかな風
徳島を訪れたのは、今回が初めてだったという山田さん。旅の中で見た美馬市の様子を振り返って、「古くからあり続ける雄大な自然と建造物の姿が印象的でした。原点を大切にしながら、心地よく生活できる、いい意味でミニマルな町」と話します。
「ネストローブのものづくり、そして美馬市の街並みに触れて、古くからあるものを直したり生まれ変わらせたりしながら、使い続けていくことの美しさを知りました。心地よい洋服と歩くことで、旅の風景もより鮮やかに感じられるみたい。私も自分の身近にあるいいものと、より長く、より大切に時を重ねていきたいと改めて思いました」


今年、誕生20周年を迎えたネストローブ。8月から12月まで、これまでのご愛顧への感謝を込めて、アニバーサリーを記念した特別なノベルティーも用意。ブランドの歴史を継承しながら、人や自然とじっくりと向き合って関係を構築していく“SLOW MADE”なものづくりは続きます。
山田杏奈(やまだ・あんな)
2001年生まれ、埼玉県出身。2011年、『ちゃおガール2011☆』オーディションでグランプリを受賞。18年、映画『ミスミソウ』で初主演を務める。19年にヒロインを務めた映画『小さな恋のうた』では第41回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞を受賞。映画『ゴールデンカムイ』と『正体』の2作品で第48回日本アカデミー賞新人俳優賞を、『正体』で優秀助演女優賞を受賞。8月15日に公開されたアニメ映画『ChaO』ヒロインの人魚姫・チャオ役を演じる。10月6日スタートテレビ東京系ドラマ「シナントロープ」出演。10月24日に公開の映画『恋に至る病』ではW主演を務める。山田杏奈オフィシャルファンコミュニティ『Stranger Brewery』会員限定グッズ2025が販売中
2025.08.23(土)
文=福永千裕
写真=杉山拓也
ヘアメイク= 菅長ふみ
スタイリング=中井彩乃