100円ショップでおなじみのダイソーが手がける「Standard Products(以下スタンダードプロダクツ)」。“ちょっといいのが、ずっといい。”をコンセプトとし、300円から買える上質で機能性の高い商品を多く取り揃えています。
幅広い商品を扱うスタンダードプロダクツですが、そのなかでも注目なのが日本各地の伝統産業や企業とコラボレーションした「日本の産地商品シリーズ」。日本が世界に誇る技術を結集した、クオリティの高い雑貨やスキンケア商品、キッチングッズなどをお手ごろな価格で展開しているのです。
今回は、日本の産地商品シリーズから美容グッズのおすすめ5選や、シリーズ誕生の経緯、商品開発における苦労などを担当者に伺いました。
“筆の都”の丁寧な職人技が光るメイクブラシ
広島県の安芸郡熊野町は、人口約2万3000人のうち、およそ10人に1人が筆づくりの生産に携わっているといわれており、まさに日本一の“筆の都”。
「熊野筆」は最高品質のメイクブラシとして国内外問わず数多くのファンを獲得し、プロのメイクアップアーティストたちも多数愛用している化粧道具。高品質であるがゆえに1本数十万円するものもある熊野筆ですが、スタンダードプロダクツのためにとオリジナル商品の開発に挑戦したのは、地元の新進気鋭の筆工房である「晃祐堂(こうゆうどう)」です。

「毛先の丸みを、刃物を使わず手で調整することが熊野筆の特徴です。肌当たりがよく、使ってみなければわからない、熊野筆が持つ唯一無二の“伝統技”を感じることができます。
こちらの商品が誕生したきっかけは、当社の本社が広島ということもあって、社長がお客さまへの土産品として熊野筆を定期的に購入していたことから、社長より『熊野を盛り上げていきたい』と直接お声がけさせていただき商品化が実現しました」(スタンダードプロダクツ バイヤー・以下同)
“マナソープ”生みの親が手がける「クレイソープ」
日本海に面し、自然豊かな土地として知られる鳥取県米子市。この土地で長きにわたりスキンケア用品を作り続けているのが「進製作所」です。こちらで生まれたピーリング石鹸の「マナソープ」は、累計販売数が230万個を超える大ヒット商品。そんな化粧品のプロである「進製作所」が、スタンダードプロダクツオリジナルの商品として特別に開発したのが、「クレイソープ」(100g 550円)です。

2種の天然由来のクレイ(沖縄の泥灰岩とモロッコの上質粘土)を使用した、洗浄力と吸着力、なめらかさに優れた洗顔料。
「洗浄力にもこだわりましたが、保湿成分を配合することで、洗いあがりのツッパリ感がなく、しっとりとした仕上がりになるようこだわりました。天然素材の良さを際立たせるために、合成スクラブ剤は使用しておりません。クレイならではのすっきりとした使用感を感じられるようになっています」
2025.07.26(土)
取材・文=瑠璃光丸凪