上品な香りとソフトな湯ざわりで心と体をゆるませる

 北陸にある入浴剤メーカーとコラボした「バスソルト」は、手に取りやすい価格でも、満足度の高い香りや使用感を実現できるよう試作を重ねた商品だそう。国産の植物性エキスを使用しており、香りは、シロツメクサ、トウキ、シラカバの3種類。

「入浴料としてはあまり見かけない、深みのある上品な香りが一番の特徴です。入浴する直前に湯船にいれることで、香りを最大限に堪能できます。気分が上がるような“おしゃれ感”だけでなく、満足できる使用感も考慮しました。

 保湿成分や国産の植物エキスを配合しているので、やさしい湯ざわりになります。香りや成分が異なる3種類を、その日の気分で選ぶのも、楽しいひと時になってくれるかと思います」(同)

「いいものを知ってもらいたい」使命感から実現した商品化

 「日本の産地商品シリーズ」では、広島県・安芸郡熊野町の伝統工芸品「熊野筆」や、世界三大刃物の産地として有名な岐阜県・関市の包丁など、一般的は高価格帯とされているものが低価格で揃っています。なぜ、手ごろな価格で展開できるのでしょうか。スタンダードプロダクツ広報の岩橋理恵さんにお話を聞きました。

 「熊野筆や関市の包丁は贈答品としても知られているように、高価格であることが前提の商品ですが、それをスタンダードプロダクツの価格帯にまで抑えるにはどうしたらいいのか、大変熟考しました。

 生産者の方々とも緻密な協議を重ね、職人さんの手作業による技も残しながら、一部機械による自動生産技術も取り入れることでコストを抑えています。例えば、関市の包丁は、刃先を一般家庭で使う目的に遜色ない程度の薄さまで削るように調整し、手作業の時間を短縮するなどの工夫をしていただいています。おかげさまで売れ行きは好調で、順調に地域産業の生産者の方々へ利益を還元することができています」(スタンダードプロダクツ広報・岩橋さん、以下同)

 スタンダードプロダクツが掲げるコンセプトにおいて、日本の地域産業とコラボレーションすることは自然な流れだったと、岩橋さんは言います。

2025.07.26(土)
取材・文=瑠璃光丸凪