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 EXILEのヴォーカリストとして2006年に約1万人の中から選出され、新メンバーとして加入。今年でEXILEの活動18周年となるTAKAHIROさん。ソロ活動では10年という節目を2023年に迎え、EXILEでもソロでもますます積極的に音楽活動を展開している。LDHを代表するひとりという立場になった今、メンバーと共に歩んできたこれまでの活動、確実に成長している後輩たち、そして長年応援し続けてくれるファンとの絆について。変わりゆく時代のなか、変わらぬ思いのもとで新たなパフォーマンスを届け続ける熱意を聞いた。


EXILEの“末っ子”がファンと共に成長してきた18年

――EXILEに加わって18周年を迎えて、ご自身の変化や成長はありますか。

 それは大いにありますね。メンバーとの付き合い方も変わりましたし、EXILEも何度か形を変えていますし、LDH全体で見ても後輩の方が増えてきています。入った当初は末っ子でしたが、今はある程度は俯瞰でものを見られるようになりましたし、プライベートの過ごし方も変わりました。

 最初は右も左もわからないまま、すでに人気のあったグループに加入させてもらって、ただただ先輩に一生懸命ついていく日々でした。でも今はどちらかというといろいろなことで先頭を切って話を進めていくことが多いですし、HIROさんたちと一緒にLDH全体を考えていくことを大切にしています。

――18年を経て末っ子からLDHを代表するひとりに。ご自身の成長を実感されているのですね。

 多少は大人になったかなと思いつつも、わからないこともありますし、後輩の面倒をしっかり見られるほどの余裕はなく、まだまだ未熟者です。ただファンの方々と共に年を重ねてきたなかで、ファンミーティングなどで「3歳から好きです」と言ってくれたり、子どもを抱っこして来てくれたりするのを見ると、長年ファンでいてくれているんだなと、いつもちょっとハッとさせられます。考えてみたら僕が加入した時に生まれた子が18歳になるんだから、当然のことですよね。

――ファンの方たちとの交流でも年月や成長を感じられているのですね。

 そうですね。本当に幅広い年齢層のいろんな方々に応援してもらって、いろんな人生に僕たちEXILEの音楽が流れていて、いろんな思い出と共にみんな歩んできてくれたんだなと思います。みなさんも僕も同じように年月を経ていくなかで、こうして会場に足を運んでくれているんだなと思うと感慨深くて。お母さんになっているファンの方は、きっと何年かはライブに来られてないわけですよね。僕らがいろんなことを模索しながら変わらずにパフォーマンスし続けているなか、出産して、子育てして、またみなさん戻ってきてくれるんです。

――みなさん時間を経てもまたファン活動に戻ってくるんですね。しみじみとした笑顔とお話しぶりで、どれほど嬉しいのかがわかります。

 5歳以上の子どもがいたりすると、おばあちゃん、お母さん、お子さんの3世代で応援してくださることもEXILEは多いんですよ。ライブ会場のかなり前方でフラッグを一生懸命振ってくれるおばあちゃんがいたりすると、もう嬉しくなりますね。かと思えば、初参戦らしき5歳くらいの女の子がいたり、幅広いファンのみなさんを見つめていると不思議な気持ちになります。

――年月の中でTAKAHIROさん本人が変わってきたのはもちろん、ファンの方々と一緒に成長してきていることを強く実感されていらっしゃるのですね。

 そうですね。ここ数年特にミーグリ(Meet & Greet)で直接会う時もみなさんそれぞれ十人十色でいろんな話をしてくれて。卒業式で「道」を歌いました、とか、結婚式で「Ki・mi・ni・mu・chu」流しました、とか。いろんな人生の門出に僕らの音楽を選んでくれているんだなと思うと、生半可な気持ちで歌っちゃいけないなと思いますし、これまでの曲を過去に置いてけぼりにしたくない、という思いも最近は強く感じています。

2024.12.15(日)
文=あつた美希
撮影=平松市聖