人気料理研究家のクッキングスクールに入門
食材に恵まれたスコットランドは、著名シェフや料理研究家も多く輩出している。そのひとりが、ニック・ナイアン。スコットランド料理をベースにしたオリジナルのレシピが、イギリス全土で人気を博している、男性料理研究家だ。そんな彼のオリジナル料理を学べる教室が、美しい田舎にある。
左:この方がニック・ナイアン氏。テレビ出演や料理本の著書も多数。
ハーブガーデンを擁する一軒家で習う料理は、もちろんスコットランドの伝統料理。まずは講師のデモンストレーションを見て、各自、設備が整ったキッチンで調理に挑戦する。著名人が主催する料理教室というと気難しい感じもするが、講師のデモンストレーションはとてもユニークで情熱的。「レシピばっかり見ていちゃだめだ、フライパンの上で焼ける肉の音を聞くんだ!」「むやみにフライ返しを使わない。それじゃテレビのショーだよ!」と、熱意をもって教えてくれる。
この日のメニューは、ブラックプディングとチェダーチーズのロスティ(じゃがいものガレット)。スコットランド家庭料理の定番、ブラックプディング(豚のレバーや豚の血、オートミール、スパイスを混ぜたソーセージ)を使った、オリジナル料理だ。料理自体はシンプル。ひとつひとつの工程を丁寧に見せてくれるので、ある程度英語が理解できれば、失敗することなく完成するはず。
首都のエディンバラを離れてスコットランドの郊外へ。そこで出会うのは、豊かな食文化。ロンドンとはまた違った、イギリスの食を体験することができるだろう。
Nick Nairn Cook School(ニック・ナイアン・クックスクール)
所在地 Port of Menteith Stirlingshire Fk8 3JZ, Scotland
電話番号 +44-187-7389-9000(予約専用)
URL http://www.nairnscookschool.com/
【取材協力】
英国政府観光庁 http://www.visitbritain.com/ja/JP/
Britain Park(英国観光最新情報ブログ) http://ameblo.jp/britain-park/
スコットランド観光局 http://www.visitscotland.com/
芹澤和美 (せりざわ かずみ)
アジアやオセアニア、中米を中心に、ネイティブの暮らしやカルチャー、ホテルなどを取材。ここ数年は、マカオからのレポートをラジオやテレビなどで発信中。漫画家の花津ハナヨ氏によるトラベルコミック『噂のマカオで女磨き!』(文藝春秋)では、花津氏とマカオを歩き、女性視点のマカオをコーディネイト。著書に『マカオノスタルジック紀行』(双葉社)。
オフィシャルサイト http://www.serizawa.cn
Column
ロンドン&スコットランド 美味と伝統を探る旅
イギリスの食は貧しい。――そんな偏見は、今すぐ捨てていただきたい。ロンドンでは2大マーケットをめぐって世界から集った美食を堪能、スコットランドからはこだわりのチーズ工房やスコッチウイスキーの蒸留所をご紹介。大英帝国の食文化は、本当はとても奥が深かった!
2014.05.02(金)
文・撮影=芹澤和美