1983年に連載が開始され、グルメブームを牽引したマンガ『美味しんぼ』。累計発行部数は1億部を超えるなど、批判を含め、おおきな反響を集めた歴史的グルメマンガだが、2014年を最後に休載状態となっている。
しかし、コロナ禍の2020年に公式YouTubeチャンネルが立ち上がると、アニメ全話が期間限定で見れる「一気見キャンペーン」を実施するなど、精力的な活動を開始。当時のファンや新たなファンを獲得し、今では登録者数50万人を記録するなど、静かなブームを予感させる状態になっているのだ(なぜかこの10月、海原雄山フィギュアの発売もされた)。
SKAバンド「The SKAMOTTS」のリーダーをつとめ、個人としてもサックス奏者として様々なシーンで活躍する岡村トモ子さんも美味しんぼに魅了されてしまった一人。
アニメ美味しんぼの曲をすべて完コピ、サントラのカバーアルバムを同人制作し、その解説冊子を作成するなど、その推し活はとどまることを知りません。11月2日(土)には、六本木のライブハウス「音楽実験室 新世界」で、2度目の美味しんぼライブ「美曲倶楽部vol.2」を開催することも決定しました。
今なぜ美味しんぼなのか? 美味しんぼラバーズこと“美味しんばー”の岡村さんに美味しんぼ愛を伺いました。
美味しんぼは、物語はもちろん、音楽も素晴らしいんです!
――美味しんぼにハマったきっかけは、なんだったのでしょうか?
もともと料理番組を流しながら作業するのが好きで。何かいい番組はないかなと探していたところ、美味しんぼのアニメを見つけて、観たら止まらなくなっちゃったんです。
――どんなところに惹かれたのでしょうか?
実は最初のきっかけは、音楽とかセリフの部分なんですよね。ラジオのように最初は流しっぱなしにしていたので、BGMが心地よいな~っていうのがあって。それで、セリフも時代がかっているというか、独特じゃないですか。「成金根性」とか(笑)。気になってしっかり見てみたら料理のイラストの構図も素晴らしいし、ストーリーとかも面白いじゃん! とハマっていったんです。
2024.10.31(木)
取材・文=吉川愛歩
撮影=鈴木七絵