この記事の連載

 秋冬ファッションに衣替えするのと同時に、ヘアも雰囲気を変えたい気分がムクムクわいてくるこの季節。

 毎回大人気の、代官山のヘアサロン・Srawのディレクター、柳亜矢子さんが提案するヘアスタイル記事、今回は、秋冬におすすめのヘアスタイルをピックアップしてご紹介します。

 柳さんによると、最近は、ラインが強調された“切り込みライン”スタイルや、かっちりきめ過ぎず、たっぷり空気を含んだような動きを感じさせる“ニュアンスヘア”スタイルが人気のよう。

 今回はふんわり“ニュアンスヘア”5スタイルをご紹介します。

》お洒落度数が一気に上がる“切り込みライン”の入った5スタイル


#1 何気ないのに今っぽい! 計算されたレイヤーが効いたラフミディアム

 全体にたっぷり入ったレイヤーが、様々なレングスで同居しているミディアムスタイル。

 特に前髪からサイドにかけて、奥行き深めにレイヤーを入れ、顔周りの毛とサイドへ境界線がないようにつなげるのがポイント。顔周りの外に向けた毛流れがちょっと’70年代の匂いも醸し出し、ラフでカッコイイ雰囲気を放ちます。

 毛先全体も外ハネ気味に自由に散らして、カッチリスタイリングするのではなく、真逆に仕上げるのがコツ。

オーダーとスタイリングのポイント

 ベースは鎖骨にかかるぐらいのミディアムレングス。目にかかるくらいの長さの前髪から、サイドへ、奥行きを深めにとってレイヤーを入れる。サイドからバックの毛先も長さはそろえず、レイヤーを入れてランダムに。全体に縦長シルエットを意識する。

 黒髪の人はカラーを入れなくてもOK。または、6レベルくらいのナチュラルブラウンを入れる。

 スタイリングは、まずスプレーを全体にかけてウエットにし、少しクセを出す。次にオイルを手のひらに伸ばし、全体に手櫛でなじませながら、バサッと散らしていく。顔周りはかき上げながら、バックへ向けて流すように。モデルの方はクセがあるので、ウエットにするだけでクセが出てくるけれど、髪がストレートの人は、ヘアアイロンで顔周りや毛先を外ハネ気味に散らして。

YANAGI’s Point

 レイヤーを多めに入れるスタイルですが、顔周り以外は、レイヤーを入れ始める位置が高すぎると、ロックテイストや、少しカジュアルなテイストに振れてしまうので、ウエイトを低めに設定しています。

 下に重みを残すことでくびれ感が極端に出ず、大人っぽさや上品さのあるレイヤースタイルになります。ボリューム感を少し残してあげるのがコツです。

2024.11.02(土)
文=斎藤真知子