この記事の連載

 秋冬ファッションに衣替えするのと同時に、ヘアも雰囲気を変えたい気分がムクムクわいてくるこの季節。

 毎回大人気の、代官山のヘアサロン・Srawのディレクター、柳亜矢子さんが提案するヘアスタイル記事、今回は、秋冬におすすめのヘアスタイルをピックアップしてご紹介します。

 今っぽさとその人らしさを兼ね備えた、その人だけのヘアスタイルを作り出す柳マジックの虜になった女性は数知れず。

 そんな柳さんによると、「最近人気が高いスタイルのひとつは、毛先がパツッと直線的にカットされていたり、顔周りにさまざまなタイプの切り込みを入れてラインを強調するような、“切り込みライン”スタイル。そしてもうひとつは、かっちりきめ過ぎず、たっぷり空気を含んだような動きを感じさせる“ニュアンスヘア”スタイルです」とのこと。

 まずはお洒落度数が一気に上がる“切り込みライン”の入った5スタイルをご紹介します。

》動きのある、ふんわり“ニュアンスヘア”5スタイル


#1 顔周りのランダムな切り込みラインがお洒落なウルフボブ

 ベースのボブスタイルに軽くレイヤーを入れ、毛先には少し重みを残し、ウルフのニュアンスも入ったスタイルです。

 最大のポイントは、顔周りのサイドの毛を、鼻からリップラインの高さにかけて切り込みを入れること。長さや毛先をあえて不ぞろいに、ザクザクっと切り込んだラインで顔が囲まれ、ひとひねりあるお洒落な雰囲気になります。

 縦長シルエットにするのではなく、ボブべースに切り込みでアクセントをプラスするイメージです。

 顔周りだけでなく全体にもレイヤーを入れることで、スタイリングで動きをつけやすくし、軽さを出せる点もポイント。

オーダーとスタイリングのポイント

 前髪は眉がちょうど隠れるくらいの長さのラウンドカットに、バックは首が隠れるくらいの長さに。全体に軽くレイヤーを入れる。サイドの耳より前位置の毛を、鼻の高さからリップラインの高さにかけて、長さが不ぞろいになるよう切り込みを入れる。

 カラーはワンブリーチしたあとに、ヘーゼルベージュを入れる。8レベルくらいのトーンに。

 スタイリングするときは、オイルとバームを混ぜて全体に伸ばし、ストレートアイロンで毛束感が出るように伸ばし、最後に毛先を外ハネになるように散らす。クセがある人はクセを活かして動きを付けてもOK。

YANAGI’s Point

 顔周りに切り込みを入れ、ポイントを作る、アクセントにするというスタイルは、最近のトレンドのひとつです。顔周りにラインが入ると、顔を囲むフレームのようになるので、それが小顔効果につながったり、重心がキュッと上にくるので引き締まって見える、などのメリットもあり、幅広い年代の方が取り入れていらっしゃいます。

 切り込みを入れる高さ、毛先を揃えるかランダムにするか、などの違いで、さまざまな雰囲気を作れます。ミディアムやロングの方でも、顔周りにこういうラインが入るだけで雰囲気を変えられるので、髪を伸ばしている最中で、少し雰囲気を変えたい方にも好評です。

2024.11.02(土)
文=斎藤真知子