Magnificent View #182
コルドバ(スペイン)

(C) Jean-Pierre Lescourret / Corbis / amanaimages

 今も昔も、多くの旅人が憧れるアンダルシアの古都がコルドバである。

 711年にはイスラム勢力によって征服され、後ウマイヤ朝の都が置かれた。その後はムスリム文化の一大中心地として発展をとげ、10世紀には、世界最大の人口を抱える都市となる。この街がキリスト教徒の手に戻ったのは、1236年のこと。

 500年の長きにわたるイスラム支配の記憶は、街のそこかしこに刻まれている。

 写真の中央、丘の上に聳える大きな建物は、通称メスキータ。10世紀に築かれた巨大なモスクだが、現在はカトリックの教会に転用されている。赤と白のストライプに塗られたアーチが鮮烈な印象を与える「円柱の森」などは、モスク時代の面影が色濃く残る。

 夕闇があたりを包む頃、グアダルキビール川越しに眺めるコルドバの街は見る者の胸を熱くさせる。

Column

今日の絶景

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2014.03.31(月)