Magnificent View #183
ワット・シェンクアン(ラオス)

(C) Jochen Schlenker / Masterfile / amanaimages

 見事な扇の形である。拍手を送りたい。

 ここは、ラオスの首都ヴィエンチャンから車で1時間ほどの場所に位置するワット・シェンクアン。ひょっとすると、「ブッダパーク」という通称の方が有名かもしれない。

 広大な敷地内には、コンクリートで造られた無数の石像が飾られている。仏教とヒンドゥー教の世界を具現化したという彫刻の姿は、まさに奇妙奇天烈。地獄の池に浸かった悪人たち、足をもがれようとする巨大バッタ、そして極め付きは、天上・地上・地獄を表現した3層のパビリオン……。キッチュな造形が、不思議と見る者の心をとらえる。

 1958年にこの公園を開いたのは、ルアンプー・ブンルア・スリーラットというタイ生まれの僧。後に、メコン川の対岸に当たるタイのノーンカイにも同じ趣旨の公園を建設した。

Column

今日の絶景

この広い地球上には、まだまだ知られざる素晴らしい景色がある。思わず息を飲んでしまう雄大な自然、ミステリーにあふれた驚きの奇観、そして、人間の文明が刻んだ偉大な足跡……。ここに、選りすぐりの絶景をお届けします。さあ、ヴァーチャルな世界旅行へと出かけよう!

2014.04.01(火)