バルセロナの蚤の市「Encants(エンカンツ)」が、場所を移して2013年9月下旬にリニューアルしてから早いもので数カ月。以前の、古びた感じの方が味わいがあったという声も一部にはあるものの、リニューアルに対するほとんどの感想は出店者、利用者ともに好評で、来場者数も予想以上に大幅アップしている。

大胆に配置された、メタリックの大屋根が目を引くデザイン

 いちばん変わったのは、何といってもその近代的な外観だろう。広場を挟んで向かい側に位置していた旧エンカンツが、すぐそばまで行かないと気付かないようなたたずまいだったのに対し、今回建てられた波打つようなメタリックの屋根は、遠くからでもひときわ目立つ。この屋根ができたおかげで、強い日差しや雨に悩まされることもなくなった。新エンカンツのシンボルともいえるこの屋根なのだが、工事ミスなのか設計ミスなのか、雨漏りがすることがわかり、当初予定されていた6月のオープンが修復のため9月に延期された、といういわくつきでもある。

すぐそばには、バルセロナのランドマークのひとつであるAgbarタワーがそびえ立つ。その手前の奇妙な形の建物はデザイン・センターなどが入るDisseny Hubビル
モダンな空間に日用品のお店が並んで独特の雰囲気

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text:Miyuki Tsubota