ハワイの伝統的な生地を使ったトートバッグ

◆the FANON「Little Palaka Bag」

 パラカをご存じでしょうか? ハワイではアロハシャツと同じくらい認知されている生地で、パラカチェックというチェック柄のこと。とても強い生地なので、プランテーション時代の労働者たちのユニフォームとして仕立てられ、重宝されていたものでもあります。現在ではアロハシャツ同様おしゃれに着こなす衣服となっていますが、日本の人にはただのチェックとしか思われていない。

 プランテーションを支えた日系労働者の思いも重ね、ハワイの文化をモダンにアレンジして知ってもらえたらいいなあと、ハワイのアパレルブランド「the FANON」が始めたパラカシリーズ。とにかく、これがかわいい。the FANON代表のDaisukeさんは私も大変親しくしていて、「パラカでバッグ作って~」だの、「スパむす入れて作って~」だのお願いしていたら、本当にできてしまったという。

 昨年発生したマウイでの大規模山火事の被害を受け、トートバッグを制作し、その収益を被災者の方のために寄付する活動を行う際にも、素材にパラカ生地を使用。ほぼすべてが消失してしまったラハイナの町はプランテーションの名残が残っていた場所でもあったことにも由来します。ハワイの歴史を知ってもらうこと、そしてそれを受け継いでいくことも、お土産にのせる大きなメッセージ。

 マウイ支援も含め、パラカで日本とつながるお土産ができるなんて、すばらしい! 一度使ったら手放せないかわいさですから、自宅用と大切な方用に!

2024.08.06(火)
文・撮影=工藤まや