「ブルガリ イル・チョコラート」のチョコレートといえば、「ジェムズ(宝石)」と称され、その名の通り、贅を尽くしたきらめくような存在です。
イタリアに伝わるチョコレートの文化を現代的に表現した味には世界中の誰もが憧れています。
2023年、新しいシェフも就任し、誕生した新しい味と進化とは?
日本とイタリアの魅力と哲学を併せ持つ
ブルガリは言わずと知れたジュエリーの世界でさまざまな革新を起こしてきたブランド。同様に、チョコレートの世界でもイノベーティブな存在であり、同時にイタリアの文化を尊重し、日本でも憧れの存在となっているのが「ブルガリ イル・チョコラート」だ。
昨年、ジャンルカ・フスト氏がグローバルメートルショコラティエに就任。ミラノで生まれ、2021年からは革新的な自身のチョコレートの店「FUSTO Milano」をオープン。2019年にはジャンルカ・フストとしてイル・チョコラートとコラボ、その際、初めてブルガリでのクリエイションを披露した。
今回、フスト氏がまず行ったのは、形や食感の考え方の整理、そしてチョコレートから伝えたいことの再確認。たとえばチョコレート・ジェムズの厚さを8ミリから10ミリに変更し、それだけで口どけ、味の伝わり方は大きく印象を変えるという。
また、四角いチョコレートはガナッシュを一層にして味の広がりを、丸いチョコレートは2層にし、少しずつアロマが広がる構造に。
その繊細な調整、ブルガリがチョコレートをいかにジュエリーと同等に考えているかがわかるだろう。
2024.06.08(土)
文=CREA編集部