名物をしみじみ味わって、のんびりと街歩きしたい台湾は、少し見ぬ間に懐かしさはそのままに、ヘルシーに進化していました。「CREA」2024年春号の「行かなくちゃ、台湾」特集。その一部を抜粋し、掲載します。
CREA 2024年春号
行かなくちゃ、台湾
特別定価980円
若い世代にフェムテックが浸透している台湾。現地で結婚、出産、子育てを経験している近藤さんにその背景を教えてもらいました。
世界でもトップレベルの医療を誇る台湾の不妊治療
少子化が深刻な台湾では、政府が法律や補助金制度を整備して不妊治療を推奨しており、体外受精の着床率は、アメリカに次ぐ世界第2位(※)と、非常に高い医療レベルを保持しています。
1985年に台湾で初めて体外受精に成功し、“体外受精の父”と呼ばれる曾啟瑞先生が2020年に創設した「TFC 台北生殖センター」は、体外受精や人工授精、精子や卵子提供治療、卵子凍結といったサービスを提供。国内トップ3の治療実績、台湾の平均値を上回る妊娠成功率60%という成果に、日本から渡航して治療を受ける人も後を絶たないのだとか。
西洋・東洋の専門医や胚培養士など、長年生殖医療に携わってきたスペシャリストが在籍。体外受精の鍵となる冷凍技術も国際標準レベルの設備を揃え、受精卵の見極めにAIを採用するなど、精度の高い医療をワンストップで提供しています。
※台湾生殖医学学会(2013年統計)
http://www.tsrm.org.tw/tsrm-tft/works/
2024.03.13(水)
文=近藤弥生子
写真提供=TFC 台北生殖センター