コーヒーとともに、ゆったりとした時間を

 そして10分ちょっとで、青沙浦停留所に到着。青いビーチを意味する青沙浦は、元々は小さな漁港で貝焼きで有名だったが(以前、クォン・へヒョさんが教えてくれたスミニネがあるのもここ)、近年はカフェの町として人気だ。海岸沿いにはルーフトップや、大きな窓のあるモダンなカフェがいくつもある。

 そんな中で、コーヒー通のジュニョンさんが選んだのは、海岸から少し坂を上がったところにあるレトロなカフェ。その名も、青沙浦駅(チョンサポヨク)。

 このエリアには珍しい伝統的な韓屋を改装したカフェで、110年以上前の建物とのこと。広い中庭にも席がありインテリアも凝っていて、とても落ち着いた雰囲気。110年以上前の建物とのこと。若い客だけでなく、マダムの姿も多い。

 コーヒーもデザートも本格的で地元で人気なのだが、もう一つおすすめしたいのは、看板猫がいること。ただし猫ちゃんは、いつもいるわけではなく、寝ていることも多いので、会えたらラッキー。

 女性バリスタが丁寧に淹れるコーヒーとともに、ゆったりとした時間を楽しみたい。ジュニョンさんによれば「ここのコーヒーは美味しいですね。僕のお店の次くらいに(笑)」とのこと。

 韓国は一般に薄めのアメリカーノが人気だが、こちらは濃いめの風味のあるコーヒーが好きな日本の観光客にもおすすめ。夜はワインバーになるという、大人のお店だ。

カフェ 青沙浦駅(청사포역)

Instagram @cheongsapo__station

 少しのんびりしたあとは、再び海岸列車に乗って終点の松亭(ソンジョン)へ。そこからKORAILに乗り換えて、カニとウニの町、機張(キジャン)を目指すことに。続きは次回へ。

ジュニョンさんは昨年「蝶よ花よ」で子育てに奮闘するシングルファザーを演じて、KBS演技大賞の連続ドラマ部門優秀演技賞を受賞。さらに4月からはMBCのイルイルドラマへの主演も決まっている多忙な身だが、撮影の合間を縫って大阪でのファン・ミーティングが決定した。「ジュニョンの部屋  ソ・ジュニョン FANMEETING in OSAKA」は3月10日に開催。

ソ・ジュニョン(서준영)

1987年4月24日、ソウル生まれ。2005年、「悲しき恋歌」挿入歌のMVでデビュー。イルイルドラマの帝王と呼ばれる、人気俳優。主なドラマに『空くらい地くらい』(07)、『魔王』(07)、『銭の戦争』(07)、『大王世宗』(08/S)、『根の深い木』(11)、『凍える華』(16)、『蝶よ花よ』(23/KBS)ほか。映画に『つむじ風』(10)、『BLEAK NIGHT 番人』(11)、『新皇帝のために』(20)、『椿』(21)、『長い一日』(21)ほか。
Instagram @seojy0424

2024.03.09(土)
文・写真=石津文子