クリエイターが愛した部屋、クリエイションが生まれたホテル。特別なアドレスでは、歴史を紐解いたり、アートの域の調度品を崇めたり。パリならではの創造の館に滞在すると、イマジネーションが無限に広がる。
今、泊まりたい“物語”のある素敵ホテルを5回に渡りご紹介。
パームツリーが茂る中庭で憩えるパリ唯一のホテル
◆Hôtel L’Eldorado Paris(オテル・レルドラド・パリ)
[2023年夏オープン]
![各客室ともに、天井にも張り巡らされた壁紙、ベッドカバー、時には家具の一部まで同じモチーフで統一。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/a/e/1280wm/img_aea7336597800c263fad982ac2933d34628411.jpg)
4ツ星のオテル・レルドラド・パリは、バティニョール地区の住宅街にある。オーナーは、数年前に同じく庶民的な10区にオープンしたプチホテル「Hôtel Providence」で好評を得たフランス人トリオ。
田舎にある作家の邸宅をイメージしたレトロな空間は、まるで映画セットのようで、ウェス・アンダーソンの映画『グランド・ブダペスト・ホテル』を彷彿とさせる。
![中庭に面したテラス付きの客室“ル・ジャルダン・ドゥリュクス”。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/f/3/1280wm/img_f318367bb857a2475670a4eb5ad5cae0241878.jpg)
調度品は、籐の家具からテーブルウエアまで、一部の60年代ヴィンテージ家具を除いてほぼオリジナル。
花や蝶、小鳥を描いたヴィクトリア調の壁紙や生地はロンドンの人気店「ハウス・オブ・ハックニー」で選ばれた。
![パームツリーが茂る中庭。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/0/8/1280wm/img_086334718b3b22bec969753e280200da621897.jpg)
中庭には、紫陽花や椿、薔薇などが生い茂り、パリでは珍しくパームツリーもそびえ立つ。暖かな季節はもちろん、冬でもレストランの一部としてオープン。
![レルドラドでは、それぞれの部屋の壁紙や生地に合わせてバスルームのタイルの色も異なる。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/4/9/1280wm/img_498e0cff45238cc05c8e9ee2900b3ad9229706.jpg)
中庭の向こうには、4つの客室を備え、貸し切りイベントやディナーにも最適なパヴィリオンが。
また、近所に住むモデルで作家・音楽プロデューサーのカロリーヌ・ドゥ・メグレ氏の協力により編集された、オリジナルミニガイドブックもこのホテルの自慢だ。
![ランプシェードもオリジナル。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/a/5/1280wm/img_a51f635f806af9d3c482f96d7dde4cc0155509.jpg)
Hôtel L’Eldorado Paris(オテル・レルドラド・パリ)
所在地 18 rue des Dames 75017 Paris
電話番号 01 45 22 35 21
部屋数 26室
料金(1室)275ユーロ~
https://hoteleldoradoparis.com/
![](https://crea.ismcdn.jp/common/images/blank.gif)
Column
CREA Traveller
文藝春秋が発行するラグジュアリートラベルマガジン「CREA Traveller」の公式サイト。国内外の憧れのデスティネーションの魅力と、ハイクオリティな旅の情報をお届けします。
2024.02.05(月)
文=乗松美奈子
撮影=橋本 篤
編集=矢野詔次郎
CREA Traveller 2024 vol.1
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。