預け先・預け方を工夫すれば節約第一でなくとも貯められる!
【預け先はOK?】
定期預金は高金利のネット銀行を狙え
まずは、同じ定期預金でも、もっと金利が高いところを探そう。ボーナス時期にはキャンペーンで決まって高金利をつけるネット銀行がある。住信SBIネット銀行やソニー銀行といったところがそれだ。キャンペーン時期に限らず高めの金利をつけているのが、オリックス銀行。「eダイレクト預金」は、1年定期で0.27%(2014年1月21日現在)。さらに、下のような地方銀行のネット支店で高金利をつけているところも。ボーナス時期などに金利をチェックして預け替えてみよう。リスクなく、普通の銀行の定期預金の約10倍の金利がつく。
<こんな銀行知ってた!?>
愛媛銀行 四国八十八カ所支店
URL http://www.himegin.co.jp/88
店舗や窓口を持たないインターネット支店。日本国内に居住する18歳以上の個人が対象。期間1年100万円限定で0.4%の金利がつく「100万円限定だんだん定期預金」が狙い目(2014年1月21日現在)。他に「マイルプラス定期預金」なども。
香川銀行 セルフうどん支店
URL http://www.kagawabank.co.jp/udon
店舗や窓口を持たず、ネットや電話で取引OK。日本国内に居住している18歳以上の個人なら、誰でも口座が持てる。1万円以上100万円まで預けられる「超金利トッピング定期預金」は、期間1年のみ(自動継続)で0.4%(2014年1月21日現在)。
【預け方はOK?】
外貨預金なら米ドルかユーロ
今後も円安傾向が続くことを考えれば、外貨建ての運用を始めるのも手。今なら、比較的安定していて、為替の動向がわかりやすい米ドルかユーロがいい。まず、身近な銀行で始められる「外貨預金」は初心者にもおすすめ。円を外貨に換えて運用する預金で、金利収入と為替差益が狙える。似たような商品性を持つのが、証券会社と一部の銀行で扱っている「外貨MMF」。外貨預金より為替手数料が安いのが魅力。また、外貨MMFは為替差益に税金がかからない点も有利だ。ただし、外貨投資はいずれも収益が為替に左右され、元本保証ではないので要注意。
【貯金=預金と思ってない?】
10年変動の個人向け国債なら安全確実
2013年12月から全種類が毎月発行されるようになった個人向け国債も、安定した貯蓄先の一つとして選択肢に加えよう。固定3年、固定5年、変動10年の3タイプがあるが、今は迷わず変動10年を選択。金利上昇が予測されるときには、変動金利ものにするのが鉄則だ。1年経てば中途換金もできる。銀行や証券会社で購入できるが、「個人向け国債をネット証券で買ってはダメ」と深野さん。大手証券会社の窓口で買うと、100万円の購入で3000円のキャッシュバックがあるキャンペーンなどを実施していることも多い。購入時にはよく調べて。
お話をうかがったのは……深野康彦さん (ファイナンシャルプランナー)
ファイナンシャルリサーチ代表。クレジット会社、独立系FP会社を経て1996年に独立。近著に『1万円から始めるETF投資』(日本経済新聞出版社)など。
2014.02.07(金)
文=生島典子
イラスト=浦野周平(Shu-Thang Grafix)