冷たく乾いた木枯らしが吹き、日本に冬がやってきました。自然の美しさと厳しさをひときわ感じる季節です。

 凍てつく寒さが生む景色や、澄んだ空気に映えるイルミネーション……日本各地の冬ならではの絶景・風物詩を集めました。

 暖かくして、今しか見られない冬景色に会いにいってみませんか? 今回は、静岡県が誇る冬の絶景・風物詩をピックアップ。日本の各地に息を呑むような素晴らしい景色が広がっています。

» #01 白糸の滝
» #02 富士山本宮浅間大社
» #03 静岡おでん
» #04 伊豆シャボテン公園
» #05 弁天島海浜公園
» #06 龍尾神社
» #07 煌めきの丘
» #08 花沢の里
» #09 天竜浜名湖鉄道 浜名湖佐久米駅
» #10 陣馬の滝

» 日本の隠れ絶景・風物詩リスト


◆白糸の滝

 天下の名瀑として国の名勝及び天然記念物に指定されている白糸ノ滝。幅150メートル、高さ20メートルの絶壁から、大小数百の滝が流れ落ちていく姿は、まるで幾筋もの絹糸をさらしているかのよう。滝の流れる繊細な姿や、細かいしぶきの神秘的な景観から、優美な滝とも称されている。

 毎秒1.5トンもの滝が流れ落ち、滝の周辺には大量のマイナスイオンを発生させることで、キリリとした冷たい風を運びながら、冬の乾いた空気を潤してくれる。

 滝壺近くに立つと、三方が水のアーチとなって特に幻想的。時には虹が見えることも。

白糸の滝(しらいとのたき)

所在地 静岡県富士宮市上井出・原
https://fujinomiya.gr.jp/guide/170/

◆富士山本宮浅間大社

 富士山本宮浅間大社は、全国に1,300ほどある浅間神社の総本宮として、富士宮市のシンボルとなっている。富士山の噴火を鎮めたるために富士山を神として祀った、東海地方最古の社でもある。

 本殿と拝殿は、徳川家康が関ヶ原の戦いに勝利したお礼として造営した30近い社殿の中で、修復を重ねながらも、当時の姿をそのまま残している。特に「浅間造(せんげんづくり)」と呼ばれる高さ13メートルの二階建てになった本殿は荘厳。江戸時代初期の華やかな寺社建築も見逃せない。

富士山本宮浅間大社(ふじさんほんぐうせんげんたいしゃ)

所在地 富士宮市宮町1-1
http://www.city.fujinomiya.lg.jp/sp/fujisan/llti2b0000001lsq.html

2023.12.26(火)
文=桐生奈奈子