文芸もフェミニズムも「怖くない」古書店

◆【一乗寺】マヤルカ古書店

 店奥のレジに座っている様子からすでに親しみやすいなかむらあきこさんが切り盛り。

 「買取の時間が一番楽しい」と、日本と世界の文芸、人文、食・暮らし、民藝、アート、ジェンダー、フェミニズムなど、ほぼ毎日入荷する大量の古書もなかむらさんが棚に並べると不思議とあたたかな統一感が生まれる。

 装丁も状態もいいものが多く、自転車に乗ってふらりと訪れる近所の学生の姿に未来を感じる。

マヤルカ古書店

所在地 京都市左京区一乗寺大原田町23-12
電話番号 090-1039-5393
営業時間 11:00〜18:00
定休日 火曜
http://mayaruka.com/

飴色の棚や机の上に「推し本」を並べて

◆【一乗寺】恵文社一乗寺店

 「イギリスの街中にぽつんとある書店」をイメージし、1975年にオープン。

 やわらかな照明、アンティークの家具、美しい空間に「スタッフが推したい本」をテーマごとにゆるやかに分類して並べ、ポップはないのに棚は饒舌。

 暮らしまわりの本や雑貨をセレクトする「生活館」と「ギャラリーアンフェール」を併設するほか、中庭を抜けた先にある「イベントスペース コテージ」では地域の飲食店によるイベントも。

恵文社一乗寺店

所在地 京都市左京区一乗寺払殿町10
電話番号 075-711-5919
営業時間 11:00〜19:00
定休日 無休
https://www.keibunsha-books.com/

2023.10.29(日)
文=中岡愛子
写真=橋本 篤
イラスト=中根ゆたか

CREA 2023年秋号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

永久保存版 偏愛の京都

CREA 2023年秋号

永久保存版 偏愛の京都

定価950円

『CREA』でいよいよリアルな国内旅の真打「京都」登場。グルメ、アート、カルチャーなどを偏愛目線でお届けします!