ミュージカル『ファントム』をはじめ、数々のミュージカル作品で出演・演出を務めてきた城田優さん。
2020年にPEANUTSコミック生誕70周年を祝して始まったSNOOPYのコンサートシリーズには、これまでゲストボーカルとして出演してきたが、シリーズ4年目となる【billboard classics × SNOOPY『Magical Christmas Night』】と題されたコンサートでは、演出も初めて手がけることになった。
城田さんがこれまで培った経験やご自身の感性を通して、多くのファンが待望するコンサートをどのような世界へと導いてくれるだろうか。
「スヌーピーミュージアム」でグッズを買うように
――クリスマスにはどんな思い出がありますか?
僕の誕生日は12月26日なのですが、12歳の時に母からその事実を聞かされるまでは、12月25日が自分の誕生日だと信じ切っていました。
当時は転校する機会が多かったんですが、そのたびに“僕はクリスマス生まれです”といって我が物顔で話していました。子どもって、そういう特別感があることって好きですよね。皆が自分を祝ってくれているような気持ちで嬉しかったんです。
ところが、26日が誕生日だと知ったときのショックたるや、相当なものでした。2日連続でケーキやプレゼントを用意する手間を省くために母が考えた策略でしたが、嘘はいけませんよね。こうやってネタにはできますけど(笑)。
――SNOOPYコンサートシリーズには今年で4度目の出演となりますが、初めてオファーされたときの気持ちをお聞かせください。
僕は元々スヌーピーのファンだったわけではなく、それを公言していたわけでもないので、オファーをいただいて、とても驚きました。
“僕でいいんですか?”と思いましたが、ありがたいお話でした。オーケストラをバックに歌うのは、ミュージカル作品に出演している僕にとって“日常”ではあるんですが、“コンサート”という形式で歌えるのは特別な気持ちよさがあります。
PEANUTSの世界観ということも含め、僕をメンバーに加えていただけたのは、とても光栄だと思ったのが、率直な気持ちです。
――3年連続で出演されて、最初は知らなかったPEANUTSの世界をどう感じていますか?
時を重ねると愛着というものが湧いてくるものですね。このコンサートに携わる前からスヌーピーのグッズを何気なく使っていましたが、当時はどんなキャラクターがいるのかも全然知りませんでした。オラフやピッグペン、チャーリーブラウンなど、今は自然と目を惹かれますね。
特にオラフが一番かわいいと思います。フォルムやちょっと抜けているような雰囲気など、圧倒的に好きで、もしパラレルワールドがあったなら、世の中がすべてオラフだったかもしれません(笑)。それくらいかわいいと思いますし、大好きですね。
今では「スヌーピーミュージアム」とかに行って、“かわいい”といいながらグッズを買っているおじさんです(笑)。
2023.09.29(金)
文=山下シオン
撮影=平松市聖
衣装=橘省吾
ヘアメイク=岩田恵美
取材協力=Amazon Music Studio Tokyo