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ドラマの終盤では、清舟の成長に特にスポットが当たっていくように

――生活という意味では離れるかもしれませんが、お休みが取れたらデトックス旅行をしたいなど、そんな計画はありませんか?

 行けるなら、まず五島列島に行きたいです。本当にプライベートで!

――作品を通して、杉野さんのリアルなお気に入りの場所になったんですね…!

 はい。空気がキレイですし、「ああ、一人旅をするならここがいいな」と本当に思っていました。プライベートを五島で過ごせるなら、まずレンタカーを借りて目的地を決めずに走って、いいなと思った場所でぼーっとしたいです。僕が撮影で行ったのは福江島だけですが、五島は「列島」とつくわけで、いくつか島があるのでほかの島も訪ねてみたいです。

 これまで行った中で印象的だった場所は、大瀬崎灯台でした。島の端っこのほうにあるんですけど、1日中いられるくらいすごく素敵なところで。でもどこに行かずとも、五島では道端でも「いいなあ」と思う風景がたくさんあるんです。おばあちゃんふたりが歩いていたんですけど、手をつないでいたんです。「ああ、こういう景色いいなあ」と見ているだけで癒されました。

――たくさんお話いただき、ありがとうございました。最後に、『ばらかもん』最終回に向けての見どころを、改めて杉野さんからお願いします。

 ドラマの終盤では、清舟の成長に特にスポットが当たっていくようになっています。書道家としてどうあるか、どういう書を最後に書くかだけではなく、心の深いところ、もっと感覚で受け取るものになっていくのかなと、今撮影しながら思っています。

 五島で出会ったあるホテルのオーナーさんは、『ばらかもん』の漫画を読んで、それから五島に住むことを決めたとおっしゃっていました。それほど影響力のある作品というか、魅力がある作品だと思っています。メッセージ性を“ガッ”とストレートに伝えるわけではなく、見てくれた方が「あ!」と気づいたり、「はっ!」と受け取るような魅力だと思っているので、ぜひ何かを感じ取ってくれたらうれしいです。

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杉野遥亮(すぎの・ようすけ)

1995年9月18日生まれ、千葉県出身。2017年公開映画『キセキ―あの日のソビト―』で俳優デビューしたのち、さまざまなドラマや映画で活躍。近年の主な出演作に、映画『やがて海へと届く』、『バイオレンスアクション』、ドラマ「僕の姉ちゃん」、「ユニコーンに乗って」「罠の戦争」などがある。2023年大河ドラマ「どうする家康」では、榊原康政を演じている。

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2023.09.13(水)
文=赤山恭子
撮影=山元茂樹