母という存在を改めて考えるときに読む

「自分を産んで、育てた母親を、一人の人間としてではなくお母さんとしか見てこなかったので、パーソナルな部分をあまり知りません。

 なので、お母さんがどんな時代背景で育ち、どんな気持ちで子育てしてきたのかを知るために参考になる本を選びました。

 『母を知ることは自分を知ることにも繋がる』と向き合う気持ちを後押ししてくれる本です」(写真家・エッセイスト 植本一子さん)

◆『自分で名付ける』松田青子

 作家、翻訳家である松田青子が自身が経験した結婚制度の不自由さや、ワンオペ育児の恐怖を綴る。

「自分の頭でしっかりと考えて、丁寧に一歩ずつ進もうとする松田さんの態度に勇気付けられる。自分が出産した際に、読みたかったと強く感じました。育児に限らず生きる姿勢の指針にしたい一冊」

『自分で名付ける』松田青子

集英社 1,760円

次のページ ◆『往復書簡 限界から始まる』上野千鶴子  鈴木涼美

CREA 2023年夏号
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