手作りのシナモンロールは父の味
夫のユッシは出会った頃からパン作りが得意で、我が家では、パンや焼き菓子系はユッシが担当します。シナモンロールは、我が家の誕生日会には欠かせない一品。みんな、喜んでくれるので夫もはりきって作ります。
日本に帰国した際に、夫がたまに開くシナモンロール教室。フィンランドでは男性が菓子パンを焼いても珍しいことでもないので、特に驚かれないのですが、日本ではみな褒めてくれるので、ユッシもちょっとうれしそうです。
そういえば、出会った頃に、ユッシに「シナモンロールを作ったから、食べにおいでよ」と誘われ、木造建築の薄暗い屋根裏で作ってもらったのを思い出しました。
できたてのシナモンロールは本当においしくて、その時にちょっと心を掴まれたのかもしれません。我が家では、夫の味、父の味といえば、シナモンロールなのです。
2023.08.11(金)
文=島塚絵里
写真=島塚絵里