この記事の連載
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「すごいなんか……“エモ"でした」
――地元だからこそ、「ここはどうですか?」と自ら提案した場所もありますか?
はい。愛犬との海の場所もそうですし、僕がもともとアルバイトをしていたレストランでの撮影も自分が提案しました。横須賀にどぶ板商店街というところがあって、ちょっと国際色が香る場所なんです。有名なネイビーバーガーを昔食べていたので、そこでも撮っていただいたり。
あと、僕は姉がいるんですけど、姉弟でよくしていただいていた洋服屋でも撮らせてもらいました。
学校の撮影も、僕と姉の母校で撮ったんです。当時、僕たちが通っていた頃の先生がいて、その先生は自分の家のことを気にかけてくれていたんです。会ったときに「今日、写真集の撮影で来ました」と伝えたら、「お前すげぇな、どんどん大きくなって!」とうれしそうにしてくれて。すごいなんか……“エモ"でした。
ロケ地の海岸は八村家の思い出の場所
――いいお話ばかりですし、横須賀編はほぼ八村さんのプロデュースですね!海でのお写真は少しまた切なさも漂うようなショットになっています。どこで撮影しましたか?
横須賀とは少しだけずれるんですけど、久留和海岸という場所で撮りました。ここも八村家の思い出の場所なんです。久留和海岸は対になるような松輪海岸というのもあって、いわゆる「くるわ(come)」と「まつわ(wait)」の意味があるよね、と家族で話していました。
僕が中学のとき、母ちゃんと姉ちゃんといろいろな運を呼び込みたいとなって、「“まつわ”と“くるわ”のどっちに行く!?」みたいな会話をしていたんです。「"wait"より"come"だろう!」ということで、僕たちは久留和海岸で夕日や日の出を見に行きました。八村家のパワースポットというか、すごく思い出深い素敵な場所です。
――きっと写真集を手に取った皆さんは「聖地巡礼」したくなりますよね。
してほしいです! それで地元が盛り上がるならすごい嬉しいですね。
2023.07.15(土)
文=赤山恭子
撮影=山元茂樹