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身体づくりの点数は……?

――東京では一転、物憂げなショットから始まります。セクシーな半裸ショットについては、八村さんからの提案ですか?

 わ! 恥ずかしいです(笑)。「セクシーなところは撮りたい」とおっしゃっていただいて。僕も(肌を)出すなら写真集かなあと少し考えていたところもあったので、フンドシをしめて撮りました。

――身体はかなり作って臨まれた感じですか?

 本当はもうちょっといきたかったなぁって……。

――ご自身的には何点ですか?

 ……60点ぐらいですかね。めちゃくちゃ気持ち悪い話をすると、「バキバキすぎてもなあ、これぐらいがいいのかな、んーでももうちょっとほしいよな、この筋肉がな……」とかいろいろな想いがあっての60点です(笑)。

 結局は手に取って見てくれた皆さんがいいと思ってくれたら、それがいいと思うんです。だから露出のカットに関しては、届くのがちょっと緊張しています……(笑)。

――そうした緊張感を含めて、東京らしいですよね。

 そういうのがありますね。東京で撮っている場所は、横須賀と打って変わって馴染みがない場所ばかりなんです。自分の中で東京は大人な場所、“ON”で緊張している場所なんです。大学生になって上京して東京生活がスタートしましたけど、今は仕事をする場所だし、根本からマインドが違うと思います。

 東京といえば、懐かしいエピソードがあって。以前、(ダンスの)練習をしていたら終電を逃しちゃったことがあって、家まで歩いて帰ったんです。そのとき母ちゃんと電話していて「今日、夜遅くまで練習だったんだ」と話していたんですけど、そのとき、「深夜の24時過ぎ、俺、東京で家までの道を歩いてる…!」って、漫画みたいな台詞を言っちゃって(笑)。そういう思いからも、東京はやっぱりまだ大人の街という感覚があります。

2023.07.15(土)
文=赤山恭子
撮影=山元茂樹